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2018 Fiscal Year Research-status Report

新規末梢血癌細胞検出法を応用した泌尿器癌転移に関するバイオマーカーの開発

Research Project

Project/Area Number 17K11127
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

北川 育秀  金沢大学, 医学系, 協力研究員 (00452102)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高倉 正博  金沢医科大学, 医学部, 准教授 (20313661)
小中 弘之  金沢大学, 医学系, 協力研究員 (40334768)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsエクソソーム / 泌尿器癌 / 去勢抵抗性前立腺癌
Outline of Annual Research Achievements

前立腺癌の遠隔転移に関わる分子生物学的機序について解明するため、本研究では癌細胞が分泌する細胞外小胞(エクソソーム)に着目した。転移性の前立腺癌を想定し、前立腺癌細胞株LNCaPを用いて実験を行った。去勢抵抗性に関しても検討する目的で、LNCaPのARをsmall interference RNAを用いてノックダウン(siAR)し、コントロールのLNCaP(NC-LNCaP)とsiAR-LNCaPを比較した。それぞれの培養上清中のエクソソーム抽出を行った。1mLあたり60-70×108のエクソソームが存在すると考えられる状態において、マーカー蛋白であるTAPA-1(CD81)とCD63をウェスタンブロットで確認したところ、siAR-LNCaPではNC-LNCaPと比較しやや発現が低下していたものの、発現はしっかりと確認できた。さらにエクソソームの定量をELISAによって行ったところ、siAR-LNCaPとNC-LNCaPともに、細胞10000個につき約40000個のエクソソームが確認された。エクソソーム内に包含されるmicro RNAを分析するため、miScript PCR arrayを行った。siARによって発現量が低下したmicro RNAとしてmiR126-5pなどが、逆に発現が上昇したものとしてmiR19b-3pなどが明らかとなった。これらが前立腺癌においてアンドロゲン除去療法を行っている際に転移を誘導する原因である可能性があり、今後、各候補の機能解析を行っていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

CTCについての解析が進んでいないものの、前立腺癌の遠隔転移に関わる分子生物学的機序について解明するために焦点を当てた細胞外小胞(エクソソーム)の解析において、前立腺癌細胞が分泌しているmicro RNAが同定できた。さらに、去勢抵抗性前立腺癌における転移を促進する可能性のあるmicro RNAが包含されていることも明かになった。候補もある程度絞られてきており、今後、これらのmicro RNAの機能解析を行うこととなる。

Strategy for Future Research Activity

候補となったmicro RNAの中から、真に転移に関わるものを絞り込む。具体的にはNC-LNCaPにミミックを添加したり、siAR-LNCaPにインヒビターを添加したりすることによってその増殖能や遊走能の変化を明らかにしていく。万一、これらの中に前立腺癌細胞の活性を変化させるものがない場合は、CCL2などのARシグナル抑制により分泌が亢進し、かつ前立腺癌の活性を高める遺伝子に結合するmicro RNAを、公共データベースなどを駆使して探索し、機能解析を行う。

Causes of Carryover

遊走・浸潤能や増殖能などの表現型を明らかにする実験系についてはまだ行っていない。また、使用している前立腺癌細胞株が一つで、実験量が少なかったこともあり、残額が生じている。しかし、今後、micro RNAの各種機能解析や、細胞株を増やすことなどにより費用がかかることが想定され、残額を充当する予定である。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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