2017 Fiscal Year Research-status Report
Exploration of novel prostate cancer predictive markers using patient-derived xenograft models
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17K11132
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
寺田 直樹 宮崎大学, 医学部, 講師 (60636637)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 動物モデル / 去勢抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
京都大学から提供を受けたPDXモデルであるKUCaPのうち、マウスの去勢を行うと、腫瘍が縮小する去勢反応性(CS)モデル2種類(KUCaP2,7)と、腫瘍が縮小しない去勢抵抗性(CR)モデル2種類(KUCaP4,6)の腫瘍組織において、RNA sequence法により網羅的遺伝子発現解析を行った(図3)。その結果、発現量に差のある遺伝子が多数同定された。それらのうち差が大きかった分子であるIL13RA2に注目した。 IL13RA2(インターロイキン13受容体α2)は、1996年にヒト腎臓癌細胞株Caki-1からクローニングされた380アミノ酸からなる1回膜貫通I型膜タンパク質である。、同分子については、京都大学泌尿器科学教室における腎癌PDXモデルを用いた研究により、スニチ療法耐性に関わる分子として報告している(Shibasaki et al. PLoS One 2015)。現在のところ前立腺癌に関しての報告はされておらず、新規マーカーや新規治療標的となる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
KUCaPの組織からRNAと蛋白を抽出し、real time PCR法、Western blotting法によるIL13RA2の発現解析を行う。前立腺癌細胞株においてIL13RA2の発現を定量、一時的ノックダウンを行の変化を解析する。さらに、IL13RA2の恒常的ノックダウン細胞を樹立し、マウス皮下に移植し増殖を確認した後に、去勢療法への反応を解析する。 前立腺癌患者の診断には、たとえ進行性であっても、前立腺局所の針生検を行っている。当施設では、年間20-30例の新患進行性前立腺患者が受診されており、それらの生検組織のパラフィン切片を病理部にて保管している。それらの組織を用いて、IL13RA2免疫染色を行うことにより、その発現量を評価する。また、それらの患者には全例去勢療法が行われており、その反応性とIL13RA2発現との相関の評価も行う。
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