2017 Fiscal Year Research-status Report
Effect of polymorphism in clock genes and mechano-sensors on refractory nocturia and nocturnal enuresis
Project/Area Number |
17K11175
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
三井 貴彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (90421966)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 下部尿路症状 / 夜間頻尿 / 伸展受容体 / 時計遺伝子 / 遺伝子多型 / コネキシン / TRP / 夜尿症 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、外来患者の尿中に含まれる尿路上皮細胞を採取し、RT-PCR法を用いてコネキシン(Cx)とTRPチャンネルの各サブタイプのmRNA発現量を測定した。LUTSについては、国際前立腺症状スコア(IPSS)、過活動膀胱症状スコア(OABSS)、さらに間質性膀胱炎患者では間質性膀胱炎症状スコアで評価し、上記チャネル発現との相関関係を解析した。Cx26とOABSSの尿意切迫感の間に正の相関を認めた。Cx40はIPSSやOABSSの夜間頻尿スコアを中心に正の相関の傾向が見られた。また、ICSIの夜間頻尿症状スコアと有意な正の相関関係が認められた。一方、TRPM7はOABSSの総スコアをはじめ、IPSSやOABSS、間質性膀胱炎スコアの主に頻尿症状や切迫感のスコアと負の相関の傾向を認めた。TRPM2とOABSSの尿意切迫感の間に負の相関を認めた。一方、その他のチャネルの発現は有意な症状スコアとの相関を認めなかった。以上より、尿中の尿路上皮細胞におけるCx26、Cx40やTRPM2、TRPM7の発現と下部尿路症状(LUTS)には密接な関係が示唆される。尿中の尿路上皮細胞を用いることにより、LUTSの病態解明や非侵襲的かつ簡便なあらたなマーカーの発見につながる可能性があることが分かった。 来年度以降は、時計遺伝子との関係について検討を進めていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
尿検体の採取は行うことができたが、血液検体を集めることができなかった。尿中の尿路上皮細胞のRNA量が少なく、十分な解析ができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
より多くの尿検体と血液検体を集め、時計遺伝子、伸展受容体の遺伝子について解析を行う。
|
Causes of Carryover |
購入した試薬等が予定より安く納品できたため若干の繰越金が生じた。 データ解析等で消耗品が必要となるため繰越金で補填する予定である。
|
Research Products
(4 results)