2018 Fiscal Year Research-status Report
バイオ3Dプリンターを用いた脂肪幹細胞含有自己組織化尿道の作成
Project/Area Number |
17K11181
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 徳則 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (20182636)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 哲也 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (00467143)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 3Dバイオプリンター / 集塊 / 脂肪幹細胞 / 培養 / 尿道再建 |
Outline of Annual Research Achievements |
非培養脂肪幹細胞を用いた損傷した括約筋実験小動物モデルそして大動物モデルへの実験を行い、臨床での腹圧性尿失禁症例への後ろ向き試験で有用性安全性を明らかにした。現在前向き多施設試験とした男性腹圧性尿失禁に対する非培養自己ヒト皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞の傍尿道注入治療の有用性及び安全性を検討する多施設共同非盲検非対照試験(UMINCTR(UMIN000017901,ClinicalTrials.gov(NCT02529865))の45症例の割付が終了している。2019年には解析評価予定である。この脂肪幹細胞実験そして臨床効用のTR研究の経験技術を応用して今回の3Dバイオプリンターでの泌尿器科臓器構築を行うことを目的に実験を行っている。このヒト脂肪幹細胞は間葉系の細胞マーカを有していた。脂肪幹細胞を集塊培養してその集塊を剣山に串刺しにすることによって自己組織化を誘導し、集塊と集塊との間隔を組織で埋めて管腔構造を作る経時的な構造と変化を走査電顕で明らかにした。ヒト脂肪幹細胞を用いて3Dバイオプリンターを用いて尿道様構造物作成とヌードラットの尿道を欠損させその部位への移植に成功しその構造部に逆行性に色素を注入して腹腔内と交通していないことも確認している。その構造物から脂肪幹細胞由来の抗炎症性、血管新生、間質組織再生性、接着性、創傷治癒に関連する多彩な再生サイトカインを臓器再生の一つに泌尿器科領域が適していることを示唆した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度はヒト脂肪幹細胞を用いて3Dバイオプリンターを用いて尿道様構造物作成と移植に成功した。 今年はその尿道用構造物の培養上清液の38項目のサイトカインを測定しVEGF を含む再生サイトカインを分泌することを確認した。自己組織化の現象解析として走査電験で評価したところスフェロイドが癒合して管腔構造を形成していることを確認した。またHE染色で管腔構造断面は二層性の細胞配列になっていた。
|
Strategy for Future Research Activity |
前年度はヒト脂肪幹細胞を用いて3Dバイオプリンターを用いて尿道様構造物作成と移植に成功した。 今年はその尿道用構造物の培養上清液の38項目のサイトカインを測定しVEGF を含む再生サイトカインを分泌することを確認した。自己組織化の現象解析として走査電験で評価したところスフェロイドが癒合して管腔構造を形成していることを確認した。またHE染色で管腔構造断面は二層性の細胞配列になっていた。 本年度は、この3Dプリンターで作成したヒト尿道様構造物をー度ラットに移植し実験予定である。
|
Causes of Carryover |
当該年に構造物の完成が遅れたために尿道構造物から分泌される再生サイトカインをマルチプレックスプレート(約50万円)の測定ができなかった。次年度、尿道構造物から分泌される再生サイトカインをマルチプレックスプレートで測定し構造物再生機能的評価を行う。
|