2019 Fiscal Year Research-status Report
Role of protein Z that is one of urinary stone matrix proteins in the progress of calcification and arteriosclerosis
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17K11191
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
金子 希代子 帝京大学, 薬学部, 教授 (90147075)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 尿路結石 / protein Z |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、2017年度に購入した顕微鏡システムを利用して2018年度に行った『HK-2細胞を用いたシュウ酸カルシウム一水和物(COM)結晶の生成に対するタンパク質,特にProtein Zの影響』についてまとめ、8月に行われた日本尿路結石症学会第29回学術集会で発表した。Protein Z (ProZ), osteopontin (OPN), prothrombin (PT) を添加して比較した結果、各タンパク質単独では結晶面積に影響しなかったが、ProZとOPN、ProZとPTをそれぞれ同時に加えると結晶面積が有意に増加した、このことからProZとOPN、ProZとPTのそれぞれの相互作用により結晶生成が促進されると考えられる。また濃度を変えた実験から、結晶の塊りが検出されるケースがあり、この現象を追いかける必要があると考えられた。 また『尿路結石症患者および健常者における血中・尿中Protein Z濃度の比較』を実施するために、学内の倫理審査を受けるための書類を作成して倫理審査を依頼し、2019年11月に受理された。この研究は継続中である。 さらに尿路結石の分析に関しては、特殊なマトリックス結石(腎軟結石)と膀胱結石について、2018年度の無機成分分析に続けて2019年度はプロテオーム解析を実施した。これらはCOMを含まない結石であるが、マトリックス結石のプロテオーム解析からはProZ、OPN、PTのいずれも検出されず、膀胱結石からはProZとPTが検出された。ProZ、OPN、PTは、COM結石からは頻繁に検出されるタンパク質なので、さらに検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験は予定通り進んでいるが、倫理審査の提出が遅れたため3年目に臨床試験を進めることとなった。従って、研究期間を1年延長して、まとめる予定である(手続きは終了している)。
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Strategy for Future Research Activity |
『尿路結石症患者および健常者における血中・尿中Protein Z濃度の比較』を実施して、論文としてまとめ予定である。また、尿路結石からのタンパク質の検出に関しても、さまざまな無機成分からのプロテオーム解析の結果が揃っているので、これもまとめていく。
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Causes of Carryover |
当該研究をまとめるにあたり、研究期間を1年間延長する予定であったため、2020年度に使用する研究費として確保したいと考えました。
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Research Products
(12 results)