2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of male infertility and peroxisome dysfunction
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17K11208
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
水野 由美 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20584014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 洋介 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30406532)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 男性不妊症 / ペルオキシソーム / Tysnd1 / 不妊 |
Outline of Annual Research Achievements |
造精機能障害患者のペルオキシソーム機能を明らかにする為、2020年度はヒト精子に含まれるプラスマローゲンの分子種が、正常範囲の精子と正常範囲外の精子とで違いがあるかどうかについて解析を行った。不妊症外来を受診した男性に同意を得て、精液検査で余った検体を使用し、精子に含まれるプラスマローゲンの各分子種についてLC-MS/MSを用いて解析を行った。SMAS(精子運動解析装置)を用いてコンピュータ的に正常範囲の検体と正常範囲外の判別を行い、プラスマローゲンの分子種に違いがあるかどうかの比較を行った。プラスマローゲンの各分子種は、コリン型およびエタノールアミン型、さらにsn-1位とsn-2位を構成する脂肪酸の違いによって分類・測定・分析を行った。 その結果、精液検査で正常範囲の精子検体と比較して正常範囲外精子において有意に減少していたプラスマローゲンの分子種が見つかった。また、正常範囲外精子では有意に上昇する分子種も見つかった。これらの分子種のうちの一つは、以前に行ったペルオキシソームの脂質代謝異常により雄性不妊となるTysnd1欠損マウスの精巣上体での解析で、野生型マウスと比較して有意に上昇するプラスマローゲンの分子種と同一であり、今後、男性不妊症のマーカー因子などの開発に役立てる可能性があると考えられた。
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Research Products
(3 results)