2017 Fiscal Year Annual Research Report
MED12遺伝子の突然変異の有無による子宮筋腫発生機序の違いの解析
Project/Area Number |
17K11240
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
浅田 裕美 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90526906)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | MED12遺伝子 / 子宮筋腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮筋腫の約70%でMED12遺伝子の突然変異が検出され、この変異が筋腫発生に関与するマスター因子の一つであることが示唆されている。一方で,残り30%のMED12変異がない子宮筋腫については、未だ発生機序の手掛かりは全く得られていない。我々はこれまでに、MED12遺伝子変異の有無で子宮筋腫のDNAメチル化プロファイルが異なることを見出し、DNAメチル化データをもとにMED12遺伝子変異のない筋腫に特異的なマスター遺伝子を検索できる可能性に至った。本研究では、ゲノムワイドなDNAメチル化と発現データを利用した統合的解析により、マスター遺伝子候補を選出し、発現改変したヒト細胞株を重度免疫不全マウスに移植する異種移植系を用いて、MED12遺伝子変異のない筋腫の発生に関わるマスター遺伝子を同定し、その分子機構を解明することを目的とした。 MED12遺伝子変異のない筋腫に特異的なマスター遺伝子候補を選出し、選出した候補遺伝子について、発現を改変した子宮平滑筋細胞株を作製し、マウス腎被膜下に移植し、腫瘤形成能を調べることで筋腫発生に関わるマスター遺伝子を特定する予定である。 現在、選出したマスター遺伝子候補について、その遺伝子発現を改変した子宮平滑筋細胞株を作製し、マウス腎被膜下に移植し、腫瘤形成能を調べているところである。 今後は、腫瘤を形成したマスター遺伝子の発現を改変した細胞株で、トランスクリプトーム解析を行い、発現変化する下流遺伝子群を解析し、子宮筋腫発生の分子機構を探る予定である。
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