2017 Fiscal Year Research-status Report
Prediction of preeclampsia using circulationg levels of Galectin-1 and HSD17B1 in the first trimester
Project/Area Number |
17K11247
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
大口 昭英 自治医科大学, 医学部, 教授 (10306136)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊娠高血圧腎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、1) 妊娠10~13週の血清HSD17B1低下はその後のPE発症を予知するか、2) 妊娠10~13週の血漿Gal-1低下はその後のPE発症を予知するか、3) 母体因子(PE既往など)、妊娠初期の血圧レベル、妊娠10~13週のHSD17B1、Gal-1、PP-13、及びPlGFの組み合わせは、偽陽性率10%未満で、かつ陰性的中率99.5%以上の早発型PE予知モデルを開発できるか、4) 同組み合わせは、偽陽性率10%未満で、かつ感度80%以上の全PE予知モデルを開発できるか、を検討する。 1) について、本年度は、市販されたHSD17B1のELISAキット(Biomatik社)について、保存されていた妊婦の血漿80例を用いて予備実験を行った。しかし、測定限界未満の症例が多く、このキットではHSD17B1の測定は難しいと判断した。 平成30年度以降、2) ~ 4) を実施するために、2016年6月~2018年3月にかけて、妊娠初期の血清、血漿を420例分‐80℃で保存した。本年度より、妊婦健診の11~13週において、全妊婦を対象に子宮動脈血流速度波形血流速度波形のpulsatility index(PI)測定を開始した。これにより、妊娠初期における早発型PE予知モデルにおいて、母体因子(PE既往など)、妊娠初期の血圧レベルに加え、子宮動脈血流速度波形のPI値が加わることになった。その結果、最悪、予定していたすべてのキット(HSD17B1, PP-13, Gal-1)の測定が不可能になった場合であっても、少なくともPlGFに関してはRoche Diagnostics社のElecsysを用いて計測できることがすでに確認ずみであることから、最低限の目標レベルである、疑陽性率10%、感度80%の予知精度は確保できる見通しがついた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
妊娠初期の妊婦血清、血漿の集まり方がやや悪い。
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Strategy for Future Research Activity |
妊娠初期の血漿HSD17B1による妊娠高血圧腎症発症予知は現在使用できる販売キットでは難しいことが判明した。 平成30年度は、BioVendor社から販売されているヒトPP-13のELISAキットを用いて、平成28年度に集積されPEを発症しなかった正常妊婦80例の妊娠初期の血清と、平成16~20年度に集積されPEを発症しなかった正常妊婦80例の妊娠37週前後の血清を利用して、BioVendor社のELISAキットの精度を検討する。 妊娠初期の血清、血漿の集積を続ける。
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