2018 Fiscal Year Research-status Report
胎盤特異的DNAメチル化からみた母体血による癒着胎盤・胎盤機能異常の評価法の開発
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17K11254
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小出 馨子 昭和大学, 医学部, 講師 (90384437)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 癒着胎盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
分娩直前の母体血球成分と胎盤におけるDNAメチル化プロファイルを作成する目的で、母児ともに経過順調であり、かつ未陣発未破水で帝王切開により分娩予定の6症例から分娩直前の血液、胎盤、産褥4日目の血液を採取した。母体血から血漿とbuffy coatを分離し、血漿は-80℃で保存した(2019年度に使用予定)。buffy coatおよび胎盤組織からDNAを抽出し-80℃で保存した。2019年度はこれらのDNAをバイサルファイト処理しDNAメチル化アレイにハイブリダイズする予定である。
分娩前の癒着胎盤予測マーカーとなりうる遺伝子の同定を目的とした解析に用いる検体として、妊娠30週以降に前置胎盤と診断された4症例の妊娠32週時の母体血を採取し、血漿とbuffy coatを分離し-80℃で保存した。また分娩時の情報を収集し癒着胎盤の有無を確認した。
母体血漿中の胎盤由来cell-free DNA量の妊娠週数に伴う生理的変化を明らかにする目的で実施予定の解析に用いる検体として、452人の妊婦から妊娠11-13週、19-24週、30-34週、35-37週時に血液を採取し、血漿およびbuffy coatを分離し-80℃で保存した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
母体血および胎盤の採取に、当初の計画よりも時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究期間内に当院で管理した癒着胎盤症例は2例しかおらず、検討するには症例数が少ない状態である。よって、2019年度は「周産期合併症の有無に関係なく、母体血球と胎盤でDNAメチル化状態が大きく異なる遺伝子群」の抽出や、「母体血漿中の胎盤由来cell-free DNA量の妊娠週数に伴う生理的変化」の解明をしつつ、引き続き前置胎盤症例からの検体収集は継続し、癒着胎盤症例数の増加を目指す。
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Causes of Carryover |
計画よりも研究の進行は遅れており、2018年度に使用予定であったDNAメチル化アレイを購入しなかったため。
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