2019 Fiscal Year Annual Research Report
The study for development of prediction method of placental adhesion, using cell-free DNA in maternal blood
Project/Area Number |
17K11254
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小出 馨子 昭和大学, 医学部, 講師 (90384437)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 癒着胎盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
癒着胎盤は産科危機的出血の要因の1つであり、母児ともに集中治療の可能な施設での管理が望ましい疾患である。これまでに超音波/カラードプラ検査やMRI検査などによる癒着胎盤の予測が試みられてきたが、癒着胎盤を確実に分娩前診断あるいは否定する方法は未だ確立していない。そこで母体由DNAではメチル化されていないが胎盤由来DNAではメチル化されている遺伝子の存在に着目し、癒着胎盤の予測マーカーの礎となる知見の獲得を目的に本研究を計画した。 母児ともに経過順調であり、かつ未陣発未破水で帝王切開した5症例を対象に①分娩直前の母体血、②胎盤、③産褥5日目の母体血を採取し凍結保存した。①と③の母体血から抽出したcell free DNAと絨毛組織からDNAを抽出し、それぞれのDNAメチル化プロファイルを作成した。現在、「母体血中cell free DNAで検出できる、胎盤特異的DNAメチル化パターンを示す遺伝子群」の抽出を目的に解析中である。 前述の解析結果により「分娩前の癒着胎盤予測マーカー」の候補DNAメチル化サイトとして抽出された遺伝子の母体血漿中胎盤由来cell free DNA量の妊娠週数に伴う生理的変化を確認するために、妊娠11-13週、妊娠19-24週、妊娠30-34週、妊娠35-37週の4時期での母体血採取を609症例で実施した。前述の解析終了次第、解析に用いる予定である。 また、前置胎盤と診断された10症例において妊娠32週時の血液を採取し凍結保存した。妊娠32週時の胎盤由来cfDNA量測定が「臨床応用可能な、分娩前の癒着胎盤予測法」となりうるかを検討する予定である。
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