2019 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive analysis and novel epigenomic drug discovery using ChIP sequence in ovarian clear cell adenocarcinoma.
Project/Area Number |
17K11268
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
曾根 献文 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90598872)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ヒストンメチル化 / WHSC1 / CHIP-seq / 卵巣明細胞癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣明細胞腺癌は予後不良であり、日本人に高頻度で認められているのにも関わらず有効な治療薬は確立されていない。ヒストンメチル化は癌化と密接に関わっており、その阻害剤も他癌腫で臨床試験が進行中であるが、婦人科癌では行われていない。我々はこれまでヒストンメチル化/脱メチル化酵素と癌化について研究を行ってきており、子宮体癌においてヒストンメチル化酵素が治療標的になることを発見した。これまでの研究から卵巣明細胞腺癌においてもヒストンメチル化が治療標的になり得ると考えた。前年度から継続している研究として、治療標的候補遺伝子WHSC1、SMYD2について細胞ベースの機能解析を行い、WHSC1については報告している(BMCcancer 2019)。本研究では主にChIPシークエンス法を用いた網羅的解析を行い、最終的には日本発の卵巣明細胞腺癌に対するエピゲノム創薬を目指す。卵巣明細胞癌におけるヒストンメチル化酵素の発現解析を行った。今年度の研究においては我々は共同研究により臨床検体に対応したChIP-seq法の標準化へ向けて新しいプロトコールを開発した。このプロトコールを用いて卵巣明細胞癌・FFPE検体を用いてChIP-seq法を行った。H3リジン4番目のメチル化のCHIP-seq法を行ったところ、濃縮された遺伝子シグナルが認められ、転写開始点付近に綺麗なピークが認められた。この結果により卵巣明細胞癌FFPE検体によるChP-seq法に成功した。次に遺伝子全体の転写活性部位の関連を検討した。卵巣明細胞癌検体と卵巣正常検体においてH3リジン4番目のメチル化においてChIP-seqを行い、転写活性部位における相関を検討した。転写活性部位は癌検体間、正常組織間で強い相関を示していることがわかった。今後はこの手法を用いて、卵巣明細胞癌臨床組織検体を使用し、大規模解析を行う予定である。
|
Research Products
(6 results)