2017 Fiscal Year Research-status Report
Possibility of preemptive medicine for cardiovascular disease in women with endometriosis: a clinical epidemiology approach
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17K11287
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
水沼 英樹 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10125875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 俊文 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20302292)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 子宮内膜症 / 心血管系疾患 / ヘルスケア / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①日本ナースヘルス研究のコホートを用いた臨床疫学的研究により、子宮内膜症罹患女性の心血管系疾患発症のリスク因子を明らかにすること、②子宮内膜症罹患女性に対するホルモン療法が慢性炎症を改善するか否かを明らかにすることを目的とする。本研究結果から、子宮内膜症と心血管系疾患発症のリスク因子や子宮内膜症に対するホルモン療法の慢性炎症改善効果が明らかになれば、子宮内膜症に対する治療介入が心血管系疾患発症に対する「先制医療」の実践に結びつく可能性がある。研究初年度は、日本ナースヘルス研究のコホートを用いた、①子宮内膜症罹患女性の心血管系疾患発症に関する臨床疫学的研究の準備、②子宮内膜症に対するホルモン療法の慢性炎症改善効果の検討の予備調査を行った。①子宮内膜症罹患女性の心血管系疾患発症に関する臨床疫学的研究については、日本ナースヘルス研究のコホート管理を行っている群馬大学の担当者と連携し研究すべく関係各所との調整を行った。その具体的な内容は、福島県立医科大での研究倫理審査を提出し承認を得た。現在、コホートに登録している方へのアンケート調査の項目の選定と発送に関する手続きを進行中である。②子宮内膜症に対するホルモン療法の慢性炎症改善効果の検討については、研究対象患者の登録を開始するべく、福島県立医科大学産婦人科外来での患者数を過去の外来患者および手術患者のデータ登録を行い現在分析中である。これによって、これまで子宮内膜症患者に対する治療概要を把握する事が可能となる。前向き研究によるデータ収集が必要なため、エントリー患者数などについても科学的根拠に基づいて行うべく過去のデータ解析は重要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究①子宮内膜症罹患女性の心血管系疾患発症に関する臨床疫学的研究については、日本ナースヘルス研究のコホート研究であるため、関係する書類の準備は研究倫理の観点からも重要である。日本ナースヘルス研究のコホート管理を行う群馬大学との連携を行う必要性からも慎重に研究を行う必要性がある。また、②子宮内膜症に対するホルモン療法の慢性炎症改善効果の検討については、福島県立医科大学での子宮内膜症患者の症例数を見積もる必要性があり、過去データの検討を行う必要があったため、実際の症例登録が遅れた背景がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は、研究①子宮内膜症罹患女性の心血管系疾患発症に関する臨床疫学的研究については、日本ナースヘルス研究のコホートへのアンケート用紙の発送を目標とする。②子宮内膜症に対するホルモン療法の慢性炎症改善効果の検討については、科学的根拠とるデータから必要症例数を確定し、子宮内膜症患者をエントリーし、前向きにデータ収集を行う予定とする。進捗状況に応じて、患者エントリーについては関連病院との連携を行うこととする。
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Causes of Carryover |
子宮内膜症罹患女性の心血管系疾患発症に関する臨床疫学的研究について、研究初年度で行う予定であったコホートへのアンケート用紙の発送が行われなかった。2017年度はアンケート用紙発送に関わる人件費の支払いがなかった。2018年度はアンケート用紙の発送に関わる費用と人件費が発生するので、そちらに助成金を使用する予定である。
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