2018 Fiscal Year Research-status Report
Hearing loss caused by abnormal mitochondrial function derived from mutation of nuclear DNA
Project/Area Number |
17K11332
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
三輪 徹 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (70535591)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | MTO1 / ミトコンドリア機能異常 / 加齢性難聴 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミトコンドリア(mt)は全身のエネルギー代謝に重要な働きをしている。mt機能異常は、細胞核DNA変異あるいはmtDNA変異によって起こり、好気呼吸やエネルギー代謝が障害され活性酸素(ROS)が生じることで細胞・組織が傷害されることが知られている。また、mt機能異常は、老人性難聴を含め感音難聴の発症に深く関連することが明らかになっているが、その詳細については不明な点が多い。細胞核DNAであるMTO1は、mt-tRNAの化学修飾の一つであるタウリン修飾に必須の遺伝子であることが近年明らかになった。 MTO1欠失マウスを用いて検証を試みたが、MTO1欠失マウスが胎生致死であるため、まずCre-loxPシステムにより内耳特異的MTO1欠失マウス(以後MTO cKOマウスと記載)を作製し、若年マウスの聴覚機能、蝸牛の形態評価を行った。この間に老年マウスの作製を行った。さらに、老年マウスの聴覚機能、蝸牛の形態評価を行った。 内耳特異的MTO1欠失マウスの蝸牛は、若年も老年も形態学的には大きな異常は認めなかった。聴覚評価では、加齢につれて難聴が進行する結果であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内耳特異的MTO1欠失マウスの産子、作成およびGenotypingが比較的順調に進み、蝸牛の聴覚および形形態学的解析が可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
内耳機能およびミトコンドリア機能異常に着目した蝸牛の解析を行い、MTO1の蝸牛における解析を進める。
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Causes of Carryover |
MTO1の蝸牛における機能を解析するために追加実験が必要となったため。
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