2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K11333
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
鈴木 正志 大分大学, 医学部, 教授 (60211314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門脇 嘉宣 大分大学, 医学部, 客員研究員 (10706980)
平野 隆 大分大学, 医学部, 講師 (20305056)
川野 利明 大分大学, 医学部, 助教 (30633424)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 自然リンパ球 / 粘膜免疫 / コレラトキシン / 鼻粘膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
経鼻免疫は上気道粘膜に効率的に免疫応答を誘導しうる方法であるが、経鼻的に投与された抗原と粘膜アジュバントが獲得免疫系を賦活化する。近年、自然免疫細胞である自然リンパ球も様々な粘膜免疫応答に関与にしており、獲得免疫への迅速な誘導に関与していることが知られている。今回、粘膜アジュバントを経鼻投与した際の自然リンパ球の反応について検討した。雄性、BALB/cマウス(5~6週齢)を用いた。粘膜アジュバントとしてコレラトキシン1μgを週1回、1~2回経鼻免疫を行い、投与終了後7日目に、鼻粘膜、肺組織、脾臓を採取し単核球(MNC)を採取した。コレラトキシン無投与マウスを対照とした。採取したMNCをMouse ILC2 Enrichment Kit を用いて2型自然リンパ球を濃縮したのちに、Pacific blue標識抗CD 45抗体、FITC標識抗Linear(+)抗体、PE標識CD278抗体にて染色後、フローサイトメトリー解析を行い、自然リンパ球の割合について調べた。対照と比較して、肺組織において2型自然リンパ球は対照と比較して、単回投与で上昇を認めていたが、脾臓においては変化を認めなかった。鼻粘膜においては対照と比較して投与回数に応じて2型自然リンパ球の割合の上昇を認めた。粘膜アジュバントの経鼻投与は鼻粘膜中心に自然リンパ球に影響を与える可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中耳、鼻粘膜および鼻粘膜関連リンパ組織、頸部リンパ節、脾臓における自然リンパ球に対するコレラトキシンなどの粘膜アジュバント投与と2型自然リンパ球の関与について、フローサイトメトリーにて測定を行っており、現在もMonophosphoryl lipid A(MPL), alpha -galactosylceramideなど様々な粘膜アジュバント投与時の粘膜免疫応答時における自然リンパ球動態について検討を行っており、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
インフルエンザ菌外膜蛋白(OMP)およびその一部であるP6を抗原として適切なアジュバントにて経鼻免疫誘導後に、鼻粘膜関連リンパ組織、頸部リンパ節、脾臓における自然リンパ球の動態と樹状細胞やB細胞の活性化に相関関係を認めるのか、各種リンパ臓器においてB細胞を分離し、また自然リンパ球、そのうちでもILC2をセルソーターにて分離したのちに、OMPおよびP6特異的抗体産生効果および樹状細胞の活性化について検証し、経鼻粘膜免疫賦活と自然リンパ球との関連性について解析試みる。また、各種粘膜臓器における自然リンパ球のサイトカイン、ケモカイン発現について解析を行う予定である。
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Research Products
(1 results)