2019 Fiscal Year Research-status Report
「平衡障害に対する新規治療法の開発」- iPS細胞による前庭再生医療 -
Project/Area Number |
17K11349
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Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
田浦 晶子 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (70515345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北尻 真一郎 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 特任准教授 (00532970)
西村 幸司 京都大学, 医学研究科, 助教 (20405765)
扇田 秀章 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 専門研究員 (20761274)
大西 弘恵 京都大学, 医学研究科, 研究員 (50397634)
伊藤 壽一 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 特任上席研究員 (90176339)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 前庭障害 / hNSC / 移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度はマウスの後半規管からゲンタマイシンにて前庭有毛細胞に障害を与え、半規管もしくは卵円窓からマウスiPS細胞の移植を行っていたが、移植細胞の生着は殆ど認めなかった。 2019年度は、障害細胞および移植細胞を変更し、神経障害を来たすとされるウアバインを用いて前庭神経節細胞障害モデルを作成した。また前庭動眼反射検査VOR にて障害側に前庭機能的障害を確認できた。移植細胞としては、ヒトiPS由来神経幹細胞hNSC を用いた。ウアバインにてマウス前庭神経節を傷害し、 hNSC細胞を移植したところ、4週間目に一部で前庭機能の回復を認めたが、組織学的検討にて移植細胞を認めることは出来なかった。前庭機能回復は前庭代償であった可能性が高いと思われた。 障害モデルとして、ウアバインでは個体差が大きかった為に、ジゴシンに変更した。また、移植細胞の投与経路についても前年度までは卵円窓から行っていたが、前庭神経細胞の再生を目的とする為、後半規管の後方から頭蓋内へ移植する方法に変更し、現在組織学的検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
従来法では組織学的再生を認めることができなかった為、新規に障害モデルおよび移植経路を変更したため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、移植のサンプル数を増加してハイペースで実験を行っている。組織学的解析についてもより精力的に行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
実験方法の変更に伴い、研究に遅れが生じたため。 今年度は確立した新たな実験方法にて、組織学的および機能的評価をハイペースにて行い、研究成果を充実したものにする予定である。
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