2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study of Eosinophilic Extracellular DNA trap cell death
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17K11363
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
太田 伸男 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20282212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 裕子 羽陽学園短期大学, 幼児教育科, 准教授 (40442016)
植木 重治 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (60361234)
鈴木 淳 東北大学, 大学病院, 助教 (80735895)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 好酸球性炎症 / 好酸球 / プログラム細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
新しい疾患概念である好酸球性副鼻腔炎や好酸球性中耳炎などの好酸球性炎症は、難治性で重症気管支喘息の合併や聾などの高度難聴の原因となり耳鼻咽喉科臨床上大きな問題である。近年炎症の遷延化の機序としてアポトーシスと異なる新しいプログラム細胞死であるEosinophilic Extracellular DNA trap cell death(EEtosis) が注目されているが、難治性好酸球性炎症疾患の病態における役割はまだ不明な点が多い。炎症の重症化と遷延化にはEEtosisとペリオスチン分子が関与していると推測されるが、十分な検討はなされていないのが現状であり、好酸球性炎症疾患における炎症の重症化と遷延化の病態の解明、難治化を予測するバイオマーカーの確立と関連する新規分子を標的とした治療方法の開発が本研究の目的で極めて重要なテーマである。難治性好酸球性疾患では従来症状、副鼻腔CT、ファイバースコープ、血液検査が診断に用いられ診断が容易になっている。一方、EETosisはIL-5やIL-13などの分子によって誘導されることが明らかとなった。近年、IL-5やIL-5受容体、IL-13等に対する分子標的薬が開発され難病指定されている好酸球性副鼻腔炎にも臨床応用が拡大されている。このような分子標的薬の適応のマーカーあるいは治療効果の評価にもペリオスチンやEEtosisが活用できる可能性があることが本研究から示唆された。一方、ペリオスチンはインテグリンと結合することが報告されており、抗インテグリン抗体によるペリオスチンの抑制することによって、局所の線維化を回避し難治性好酸球性疾患の治療効果を高めるだけでなく、高濃度のステロイド使用によって懸念される副作用軽減にもつながると考えられる。
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Research Products
(10 results)