2019 Fiscal Year Research-status Report
Dry nose as a nasal epithelial barrier disorder and application to preemptive medicine
Project/Area Number |
17K11368
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
三輪 正人 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (80247650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山ハウリー 亜紀 文京学院大学, 保健医療技術学部, 助手 (00599425) [Withdrawn]
大久保 公裕 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (10213654)
飯島 史朗 文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (30222798)
村上 亮介 日本医科大学, 医学部, 助教 (60596873)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 鼻粘膜バリア機能 / ドライノーズ / 抗原鼻誘発 / 高張食塩水 / 呼気凝集液 / 水分蒸散量 / 上皮間電位差 / 糖鎖解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ドライスキンと同じく、ドライノーズの病態がアレルギー性鼻炎の前駆段階である可能性を実証するため、スギ花粉抗原鼻誘発前後の鼻粘膜上皮バリア機能の非侵襲的生理学的検査である鼻粘膜水分蒸散量、鼻粘膜上皮間電位差の測定、鼻汁浸透圧、pHの測定、鼻および口呼吸時の呼気凝集液中の過酸化水素濃度の測定、鼻粘膜上皮擦過細胞の糖鎖解析をおこなった。また、ドライアイの成因として、涙液の高浸透圧が考えられている。高浸透圧溶液のモデルとして5%の高張食塩水の点鼻誘発刺激をおこない、同様の検討を実施した。 抗原特異的鼻誘発後、非特異的刺激である高張食塩水点鼻の両者とも、鼻粘膜水分蒸散量は増加、鼻粘膜上皮間電位差は減少し、鼻粘膜上皮バリア機能は低下したことが示された。抗原刺激後、呼気凝集液中のpHは上昇したが、高張食塩水刺激では有意な変化はみられなかった。両者共刺激後の呼気凝集液中の過酸化水素濃度も増加したが、異なる経過をたどった。鼻粘膜上皮擦過細胞の糖鎖の解析では、ABA, LCA, SSA lectinの反応性が、スギアレルギーの被験者で特異的ならびに非特異的誘発刺激後、減少していた。 ドライノーズの病態とアレルギー性炎症、高浸透圧環境の関連性について引き続き解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗原特異的ならびに抗原非特異的刺激の両者で、ドライノーズ、鼻粘膜上皮バリア機能障害がおこっている可能性が証明されつつある。刺激ドライノーズの疫学的調査に関しては、ドライシンドロームとしてドライアイ、ドライマウスと同時に調査する方向で検討を重ねている。
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Strategy for Future Research Activity |
ドライノーズの病態とアレルギー性炎症、高浸透圧環境の関連性について、上・下気道の相関の観点からの鼻および口呼吸時の呼気凝集液の詳細な解析、物質的基盤の観点からの糖鎖解析などの面から、より詳細に検討する予定である。
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Causes of Carryover |
研究代表者の異動に伴い、実験室の整備に時間がかかったため。新たに整備された実験室にて生理学的実験が可能となり、ドライノーズの病態とアレルギー性炎症、高浸透圧環境の関連性について解析中である。
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Research Products
(6 results)