2017 Fiscal Year Research-status Report
Biomarker in relation to diagnosis and prognosis in patients with HPV-related head and neck cancer
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17K11390
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
鈴木 幹男 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00226557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 太郎 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00754409)
真栄田 裕行 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40264501)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / ヒト乳頭腫ウイルス / バイオマーカー / 予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は中咽頭癌、喉頭癌に関する解析を中心に行った。中咽頭癌100例ではHPV DNA PCR法で陽性例は46例、陰性例は54例であった。p16過剰発現(75%以上)は34例であった。AJCC第8版ではp16過剰発現例をHPV関連癌と定義しているため、HPV関連癌は34%、非関連癌は64%であった。HPV関連癌34例中HPV DNA陽性例は32例(94.1%)、非関連癌66例中HPV DNA陽性例は21.2%であった。p16過剰発現とHPV DNAの一致率(kappa値)は0.672と良好であったが、HPV関連癌の3%がHPV感染がなく、またHPV非関連癌の21%でHPV感染が見られた。感染しているウイルスはHPV16が80%を占めていた。ウイルス量を定量するとHPV関連癌では1350000copy/50ngDNAに対し、HPV非関連癌では91copy/50ngDNAであった。ウイルス量が多い症例ではE6/E7mRNA発現が高いことから、中咽頭癌ではp16過剰発現をHPV関連癌の定義としてよいと推定された。しかし、HPV陰性p16過剰発現例、HPV陽性p16発現なし~弱の症例があり、さらにこれらの症例の解析が必要と考えられた。一方喉頭癌では88例中高リスク型HPV陽性は14例(15.9%)であり、中咽頭癌よりも著明に頻度が少なかった。HPV陽性喉頭癌ではE6/E7mRNA発現は2例のみ陽性、p16過剰発現は5例に見られた。HPV陽性とp16過剰発現は一致せずp16をサロゲートマーカーにすることは難しいと判断された。このことからHPV感染を背景に持つ喉頭癌の頻度は少ないと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の解析で喉頭癌、中咽頭癌の解析は終了した。来年度以降は予後不良バイオマーカーに関する検索を実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
症例のリクルートは予定通り進行している。
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Causes of Carryover |
少額の残があり次年度に繰り越し使用予定。
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Research Products
(2 results)