2017 Fiscal Year Research-status Report
liquid biopsyによる頭頸部がんに対するcetuximabの効果予測
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17K11405
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
小柏 靖直 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60633956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 政実 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50242508)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | AREG / EREG |
Outline of Annual Research Achievements |
cetuximabの効果予測因子を探る後ろ向き研究部分について、AREG, EREGの遺伝子発現がcetuximabの臨床効果と相関することを明らかにした。免疫染色による発現解析も行ったが、遺伝子発現との相関は7割程度であり、予後との明らかな相関を見いだすことができなかった。 AREG、EREGについては前向き研究で血液中の濃度をELISAで測定する予定である。現在、血液中のAREG,EREG発現定量について予備実験を行っており、概ね満足のいく結果を得ることができた。定量結果の安定性、精度についてさらに検討を進める方針である。 FCGR遺伝子多型については、FCGR2AとFCGR3Aの解析を行った。FCGR2Aについては多型頻度がこれまでに報告されているものと比較して概ね同様の結果が得られたが、FCGR3Aについてはこれまでの報告と相当異なる頻度で検出されており、実験手技や方法、プライマーの設計も含めて抜本的な解決策を探るべく再検討が必要と考えられる。FCGR2Aを解析した結果は、少なくとも後ろ向き研究ではcetuximabを使用した頭頸部癌患者の予後と相関しない結果であった。これは前向き試験でさらにサンプルサイズを多くすることで結果が変わる可能性があることが考えられる。 次年度以降は、前向き研究のサンプル収集、及び解析を進めていく方針である。本研究の研究母体であるcetuximabを使用した多施設共同臨床試験の付随研究として計画しているが、登録数がまだ少ない状態であり、参加施設に協力を呼びかけていく方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度については後ろ向き研究を行う期間として設定しており、予定通りの知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度以降は、前向き研究の検体収集、実験を進めていく方針である。臨床試験の付随研究として本研究を計画しており、本体研究及び付随研究である本研究が遅滞なく進むように努力したい。
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Causes of Carryover |
前向き試験の登録開始が予定より遅れたために今年度は前向き試験のサンプル処理費用が生じなかったが、次年度以降は登録が進む予定であり、サンプル処理費用として使用する方針である。
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Research Products
(1 results)