2019 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of the inner layer function of the retina using a skin electrode electroretinogram
Project/Area Number |
17K11422
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
生杉 謙吾 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (10335135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 峰生 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80303642)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 網膜電図 / 網膜内層 |
Outline of Annual Research Achievements |
最近開発された新しい皮膚電極網膜電図装置レチバルを用いた網膜内層機能の評価と、レチバルの臨床検査としての汎用性を主に緑内障眼を中心とした視神経疾患を対象に検討した。レチバルによる網膜電図検査では、皮膚電極を使用し、かつ検査前の散瞳剤点眼が不要であり検査を非常に短時間で終えることができ、臨床現場での有用性が予想されていた。研究の結果、多くの眼疾患を対象にレチバルを用いた検査をおこない、検査を行ううえで、特段の問題点は見られなかった。特に今回、研究対象とした網膜内層疾患の評価時においては、明るい部屋にて検査をおこなうこともあり、両眼の測定は、患者への説明から検査終了まで5分前後と非常に短く汎用性は十分に高い結果となった。 また、網膜内層機能障害を疑うなかでもその代表疾患である緑内障眼においては、初期の変化(視野検査の平均偏差-6D以上)をとらえることには課題を残したが、中期・後期(視野検査の平均偏差-6D以下)の群では、AUC(area under the curve)=0.925 Cutoff値0.895と皮膚電極網膜電図装置であるにもかかわらず高い検出力を認めた。 レチバルによる網膜機能の評価は従来、網膜変性疾患や眼底の解剖学的変化が少ない網膜外層中層疾患での有用性が中心であったが、今回の研究結果から、網膜内層機能の評価についても、今後、臨床の現場で使いやすい、非常に優れた検査方法であることが示唆され、さらなる研究の発展が期待される結果となった。
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Research Products
(4 results)