2018 Fiscal Year Research-status Report
Effect of adrenomedullin for the treatment of non-arteritic ischemic optic neuropathy
Project/Area Number |
17K11425
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
中馬 秀樹 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20244204)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 貴子 宮崎大学, 医学部, 助教 (40381074)
直井 信久 宮崎大学, 医学部, 教授 (50211412)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ラット虚血性視神経症(rNAION) / アドレノメデュリン / 短後毛様動脈 / ミオグラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
1. アドレノメデュリンがラット虚血性視神経症の視機能改善に有効であるか ラット虚血性視神経症(rNAION)を作成した。介入操作として、まずローズベンガル(Rose Bengal, RB)液 (2.5 mM, 1 ml/kg) をラットの尾静脈より静注し、その後左眼のみに視神経乳頭に514 nmアルゴングリーンレーザーを12秒間照射した。レーザーを左眼に照射したため、モデルラットの右眼はRBのみ投与された眼(以下RB眼)で、左眼がRBにレーザーが照射された眼(以下RB+レーザー照射眼)となる。コントロールラットの方は、RBを静注せず、レーザーを左眼のみに照射した。従って、 右眼は何も介入していない眼(以下正常眼)で、左眼がレーザーのみ照射された眼(以下レーザー眼)となる。これらの眼について、NAIONとの一致性をみるために、視神経乳頭の検眼鏡的変化、蛍光眼底造影検査、視神経乳頭内の微小血管の観察、病理組織検査、電気生理学的検査を行った。特に電気生理学的検査はVEP, ERGに加え、網膜神経節細胞の機能を評価できるERG のscotopic threshold response (STR) コンポーネントを用いた。 2.アドレノメデュリンの白色家兎単離短後毛様動脈に対する作用とその機序 虚血性視神経症の責任血管であるとされる、白色家兎の単離短後毛様動脈に対するアドレノメデュリンの作用を、ミオグラフを用いて薬理学的に検討した。高カリウム液や、アドレナリン投与により収縮させた単離短後毛様動脈にアドレノメデュリンを投与し、血管弛緩作用および、濃度依存性があるかどうか、その持続時間を検討した。アドレノメジュリンは単離家兎後毛様動脈を弛緩させた。アドレノメジュリン濃度を変化させたときの血管弛緩作用から、アドレノメジュリンは濃度依存に血管を弛緩させることが分かった(n=9)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、なかなか有益な結果を得ることができず、研究メンバーの退職や、長期休暇等により予定していた研究の進行が遅くなっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.アドレノメデュリンがラット虚血性視神経症の視機能改善に有効であるか アドレノメデュリンがラット虚血性視神経症の視機能改善に有効であるアドレノメデュリンまたは生理食塩水を経静脈的にrNAIONに投与する。急性期視神経乳頭浮腫の程度を、OCTを用いて、アドレノメデュリン群と生理食塩水との比較を行う。また引き続きおこる網膜神経線維の菲薄化の程度をOCTにて比較し評価する。 網膜神経節細胞(RGC)の機能を、STRを用いて評価する。また、フルオロゴールドを用いて生存RGC数をカウントし、その有効性を比較検討する。これらの結果からrNAIONに対するアドレノメデュリンの視機能障害に対する有効性が判明する。また組織学的にも評価し、RGCの保護効果や病理学的変化から、その機序を探る。同時に視神経乳頭の血管鋳型標本を正常ラット、NAIONラット、アドレノメデュリン治療ラット、生食投与ラットで比較することで血管の変化も明らかにしたい。有効であれば、どの程度の濃度で有効なのか、また、投与方法も経静脈的投与や硝子体内投与のどちらが有効かも明らかにしたい。 2.アドレノメデュリンの白色家兎単離短後毛様動脈に対する作用とその機序 アドレノメデュリンは濃度依存に短後毛様動脈を濃度依存性に弛緩させたため、次に弛緩させた場合、そのメカニズムを明らかにする。血管弛緩には、一酸化窒素(NO)を介するもの、prostacyclin、endothelium-derived hyperpolarizing factor (EDHF)がある。NOを介する機序については、NO阻害薬、NO合成阻害薬を用いて、薬理学的に評価する。また、アドレノメデュリンがこれらのどの作用を使用して弛緩させているかを解明したい。
|
Causes of Carryover |
(理由)本年度、研究の進行が遅れていることが使用額が生じた最大の理由である。
(使用計画)1.アドレノメデュリンがラット虚血性視神経症の視機能改善に有効であるか、OCT、網膜神経節細胞(RGC)の機能、STR、フルオロゴールドを用いた生存RGC数カウントなどの結果から評価する。また組織学的にも評価し、RGCの保護効果や病理学的変化から、その機序を探る。同時に視神経乳頭の血管鋳型標本を正常ラット、NAIONラット、アドレノメデュリン治療ラット、生食投与ラットで比較することで血管の変化も検討する。有効であれば、どの程度の濃度で有効なのか、また、投与方法も経静脈的投与や硝子体内投与のどちらが有効かも検討したい。 2.アドレノメデュリンの白色家兎単離短後毛様動脈に対する作用とその機序を明らかにする。アドレノメデュリンは濃度依存に短後毛様動脈を濃度依存性に弛緩させたため、次に弛緩させた場合、そのメカニズムを明らかにする。血管弛緩には、一酸化窒素(NO)を介するもの、prostacyclin、endothelium-derived hyperpolarizing factor (EDHF)がある。NOを介する機序については、NO阻害薬、NO合成阻害薬を用いて、薬理学的に評価する。また、アドレノメデュリンがこれらのどの作用を使用して弛緩させているかを検討する予定である。
|
Research Products
(18 results)