2018 Fiscal Year Research-status Report
眼内補体因子および関連蛋白計測による加齢黄斑変性発症機構の解明
Project/Area Number |
17K11427
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
石龍 鉄樹 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00216540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 英治 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40363759)
大口 泰治 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90595331)
小島 彰 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30528237)
菅野 幸紀 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (40644828)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 補体 |
Outline of Annual Research Achievements |
特発性黄斑上膜(ERM)ではプロテオミクス解析で補体活性化が指摘されているが、眼内濃度の報告は少ない。今回、補体系の活性化産物であるアナフィラトキシン(C3a、C4a、C5a)濃度を、特発性黄斑円孔(MH)を含めた硝子体界面症候群で計測を行った。C3a、C4a、C5aの前房中濃度はそれぞれ1.94±0.68(平均±標準偏差)ng/ml、1.39±0.46ng/ml、0.0030±0.0039ng/ml、硝子体中濃度はそれぞれ1.25±0.69 ng/ml、1.23±0.56 ng/ml、0.048±0.070 ng/mlで前房中と硝子体中の濃度は正の相関を示した(R=0.52、0.36、0.67)。年齢との相関では年齢とともに増加する傾向が見られたが有意差はなかった。以上より前房水測定により、硝子体腔内のC3a、C4a、C5a濃度が推定できることが分かった。 AMD患者では抗VEGF薬の硝子体内注射が行われている。初回、硝子体内注射の際に前房水を採取し、AMD患者前房水中のC3a、C4a、C5a濃度を計測した。AMD患者全房水中では、コントロールと比較し前房水中のC3a、C4a、C5a濃度が上昇していた。AMDでは、典型AMD、ポリープ状脈絡膜血管症、網膜血管腫状増殖の3つが知られているが、各病型ごとのC3a、C4a、C5a濃度を比較したが、病型ごとの差は無かった。AMD症例、コントロールともに年齢とともに前房水中C3a、C4a、C5a濃度は上昇する傾向を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
硝子体黄斑牽引症候群、AMDでの前房水内の補体関連因子の計測ができており、感受性遺伝子の症例蓄積も予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
感受性遺伝子との関連に関しては、対象症例が蓄積された時点で解析を行う。 前房水中サイトカインの計測は、今年度行う予定である。補体と同様の系を用いて計測予定である。
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Causes of Carryover |
計測キットの使用量が少なかったため。今年度は、サイトカイン計測に当てるため、余剰は生じないと思われる。
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Research Products
(7 results)