2018 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of glaucoma treatment protocol based on VRQoL for super ageing society
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17K11433
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
丸山 勝彦 東京医科大学, 医学部, 講師 (60385002)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | VRQoL / 緑内障 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、214例の緑内障症例にNEI VFQ-25(The 25-item National Eye Institute Visual Function questionnaire)日本語版を用いてvision related quality of life(VRQoL)の評価を行った。 その中の緑内障手術前の症例204例のうち、緑内障以外の疾患がない症例80例を対象に、VRQoLの評価結果を解析した。対象の年齢は平均61.0歳、男性47例、女性33例で、最高矯正視力(logMAR)はBetter eye、Worse eyeそれぞれ-0.04+/-0.15(レンジ-0.18~0.70)、0.14+/-0.42(-0.18~2.00)、ハンフリー自動視野計中心30-2プログラムによるmean deviation(MD)-6.39+/-6.55(-28.30~+1.46)、-15.07+/-7.39(-30.07~+0.38)であった。 独立変数をVFQ-25の各下位尺度のスコア、従属変数をBetter eyeとWorse eyeの最高矯正視力とMDとして、視機能とVRQoLとの関係をStepwise法で検討した。 その結果、下位尺度が低下している患者は一部のみで,多くの症例は日常生活に支障をきたしていないことがわかった。また、下位尺度によってBetter eyeとWorse eyeの関連はまちまちであったが、Better eyeの方が影響が強い可能性が示唆され、特にBetter eyeに対する手術では術後の視機能低下を極力抑えるよう留意する必要があると考えられた。 以上の結果を第123回日本眼科学会総会に発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度のエントリー症例が少なかったため、本年度は新規症例のみならず、治療中の症例も組み入れた結果、症例数は増加した。 一方、VRQoLに影響する因子は緑内障によるものだけではなく、他の眼疾患や全身疾患、精神状態などにも左右される。したがって、純粋に緑内障による、あるいは緑内障治療によるVRQoLへの影響が結果に反映されていないと考えられる症例が非常に多くなった。さらに、緑内障以外の疾患を有さない症例に限っても、左右眼の差や治療内容など、背景のバリエーションが多彩であり、検討が容易ではなく、解析が困難になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
確かにバリエーションが多彩であるが、実際にはVRQoLの変化は一個体毎に生じているものであり、検討を行う価値は高い。今後、術前後のVRQoLの変化や緑内障術式による相違など、さらに解析を進める。 また、緑内障治療の結果が表れるのは長い年月が経過してからである。今後もVRQoLの評価は継続して行い、縦断的解析を進めていく方針である。
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Causes of Carryover |
旅費、論文校閲費の支出額が少なかった。論文校閲費に関しては次年度に使用する予定であり、他に消耗品を中心に物品購入費にあてる。
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[Book] 3 緑内障2018
Author(s)
相原 一、小竹 修、丸山勝彦、ほか
Total Pages
384
Publisher
中山書店
ISBN
978-4-521-74512-1