2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of glaucoma treatment protocol based on VRQoL for super ageing society
Project/Area Number |
17K11433
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
丸山 勝彦 東京医科大学, 医学部, 准教授 (60385002)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 緑内障 / VRQoL / VFQ-25 / 手術 / 薬物療法 / 合併症 / 副作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障では初期から中期ではvision related quality of life(VRQoL)が低下することは少ないが、疾患そのものによる影響ではなく、治療による副作用や合併症でVRQoLを低下させてしまう場合がある。本研究では、治療の介入前のVRVoLを調査して、VRQoLの低下に関与する臨床因子の同定を試みた。そして、治療の介入前後でのVRQoLの経時変化を調査してVRQoL 低下に関与する臨床因子を解析した。 緑内障手術前の症例にThe 25-item National Eye Institute Visual Function questionnaire(NEI VFQ-25)日本語版を用いてVRQoLの評価を行った。独立変数をVFQ-25の各下位尺度のスコア、従属変数をBetter eyeとWorse eyeの最高矯正視力とMDとして、視機能とVRQoLとの関係をStepwise法で検討したところ、下位尺度が低下している患者は一部のみで,多くの症例は日常生活に支障をきたしていないことがわかった。また、下位尺度によってBetter eyeと Worse eyeの関連はまちまちであったが、Better eyeの方が影響が強い可能性が示唆され、特にBetter eyeに対する手術では術後の視機能低下を極力抑えるよう留意する必要があると考えられた。 次に,薬物療法と手術療法の介入前後でのVRQoLの変化を検討した。その結果、術式によらず、Better eyeに対して行った手術後に視力が低下した症例が最もVRQoLの低下が大きかった。なお、薬物療法による副作用のVRQoLへの影響は少なかった。 ただし、本研究で捉えたVRQoLの経時変化は2年前後である。今後も引き続きVRQoLの調査を行い、長期的な変化に影響する臨床因子を検討する必要がある。
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