2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of the differentiation mechanism of ocular tissue-specific mast cells and its involvement in wound healing
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17K11453
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福田 憲 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (70335751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 わか 高知大学, 医学部, 特任助教 (40761705)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マスト細胞 / 結膜線維芽細胞 / コラーゲンゲル / matrix metalloprotainase / ブレブ / 瘢痕化 / 濾過手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、濾過手術後の瘢痕形成におけるマスト細胞の関与を解明するために、前年度で得られたマスト細胞と結膜線維芽細胞の共培養によるコラーゲンゲル収縮の相乗効果に重要な因子の解明を目的に研究を行った。 線維芽細胞によるコラーゲンゲル収縮には蛋白分解酵素であるmatrix metalloproteinase (MMP)が関与することが報告されているため、マスト細胞、結膜線維芽細胞の単独あるいは共培養の培養上清を、gelatin zymography法を用いて含まれるMMPの発現および活性化の検索を行った。その結果、マスト細胞単独ではMMP-2、MMP-9のいずれも検出されなかった。線維芽細胞の単独の培養上製ではproMMP-2、活性化型MMP-2、proMMP-9が検出された。線維芽細胞に種々の数のマスト細胞を共培養すると、マスト細胞の細胞数に依存して活性化型MMP-2とproMMP-9の発現が有意に増加した。これらの結果より、マスト細胞は、結膜線維芽細胞に作用しMMP-2の活性化とproMMP-9の産生を促進することが示唆された。MMP阻害剤であるbatimastatを添加して培養すると、共培養によるゲル収縮の促進作用は有意に抑制された。これらの結果より共培養によるコラーゲンゲル収縮の促進作用にMMPが関与していると考えられた。 さらにコラーゲンゲル収縮が、コラーゲンゲルが分解された事によるものかどうかを検討した。マスト細胞、線維芽細胞、供培養ともに、上清中のヒドロキシプロリンは増加していなかったため、コラーゲンの分解は生じていないと考えられた。
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Research Products
(12 results)