2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K11454
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大島 裕司 九州大学, 大学病院, 特別教員 (00536237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 康平 九州大学, 医学研究院, 教授 (10294943)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 滲出型加齢黄斑変性 / 線維化 / 網膜萎縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢黄斑変性 (AMD)は、視力予後が不良の難治性疾患で、失明原因の上位を占める疾患群であり、高齢化社会が進行中の我が国をはじめとした先進国において、成人の失明や視力低下の主因となっている。 近年VEGFを標的とした薬剤が開発され臨床応用されているが、根治的な治療法ではなく、継続的な治療が必要である。AMD 増悪期に見られる CNV に伴う出血や滲出性変化は、網脈絡膜組織を障害し、障害された組織はやがて線維化・瘢痕化を起こす瘢痕期と呼ばれる病態へと移行していく。一旦黄斑が線維瘢痕化す ると抗 VEGF 療法も適応とならず、現時点では視力を改善させる有効な治療法がない。そのため 増悪期に対する VEGF 以外の分子を標的とする治療法の開発、さらには瘢痕期への移行を防ぐ治療法の開発は臨症上重要な課題である。 制御性T細胞のCNV形成への影響を検討するために、C57/BL6 マウスを用いたレーザーCNVモデルマウスを作成し、フローサイトメトリーを用いて炎症励起後眼内に浸潤してきたT細胞のうち制御性T細胞の割合を検討した。現在は、マウス網膜下瘢痕形性モデルを用いて制御性 T 細胞の瘢痕形成への影響について検討を開始したところである。 線維瘢痕化症例の臨床的特徴の検討を行うため、治療開始後 3ヶ月後、12ヶ月後、24ヶ月後における線維化、および萎縮の発症率を検討し、線維化に おける治療前の臨床所見、視力、中心窩網膜厚、CNV の臨床的タイプ、年齢、QOL,罹患期間、網膜病変 領域等の患者背景因子により層別解析を行うために、データベースを構築を行った。現在治療開始24ヶ月までのデータを入力終了し、データ検討に移行している。現在データ解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスを用いた脈絡膜新生血管(CNV)モデル作成においては確立、安定している。フローサイトメトリーを用いての検討を行った。マウス腹腔内マクロファージを用いた網膜下線維化モデル作成は安定してモデルを作成できるようになっている。現在、制御性T細胞の瘢痕形性への影響について検討を開始したところである。また、臨床的データを用いた検討では、治療開始24ヶ月後までのデータベースを作成した。現在、データ解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスを用いたCNVモデルでは、炎症励起後眼内に浸潤してきた T 細胞のうち、制御性 T 細胞の割合をフローサイトメトリー(FACS)で検討を行った。続いて制御性 T 細胞の CNV への影響を 確認するため、in vitro で naive T 細胞から分化させた制御性 T 細胞をレーザー照射後に眼内へ移入 した際の CNV の形成について比較検討中である。網膜下線維化モデルへの影響は現在、準備開始したところである。 臨床データは、データベースを用いて統計解析中である。
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Causes of Carryover |
in vivo実験を開始および追加するため、実験動物やその処置にかかる費用、組織の染色を行うための試薬を購入する予定があるため
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Genome-wide association study suggests four variants influencing outcomes with ranibizumab therapy in exudative age-related macular degeneration.2018
Author(s)
Akiyama M, Takahashi A, Momozawa Y, Arakawa S, Miya F, Tsunoda T, Ashikawa K, Oshima Y, Yasuda M, Yoshida S, Enaida H, Tan X, Yanagi Y, Yasukawa T, Ogura Y, Nagai Y, Takahashi K, Fujisawa K, Inoue M, Arakawa A, Tanaka K, Yuzawa M, Kadonosono K, Sonoda KH, Ishibashi T, Kubo M.
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Journal Title
J Hum Genet
Volume: 63
Pages: 1083-1091
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] The evaluation of disease activity in exudative age-related macular degeneration using en face hyperreflective foci2018
Author(s)
Wada I, Nakao S, Shiose S, Kaizu Y, Yamaguchi M, Arima M, Ishikawa K, Kano K, Oshima Yuji, Ishibashi T, Sonoda KH
Organizer
The 11th Joint Meeting of Japan-China-Korea Ophthalmologists
Int'l Joint Research
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