2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K11517
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
東 真弓 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10380453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
文野 誠久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40405254)
田尻 達郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小児腫瘍学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究にて我々は、MEK阻害剤の神経芽腫への臨床応用を目的とした前臨床研究として、以下の2項目の解析を目的としている。 1.マウスモデルでのMEK阻害剤の有効性および有害性の解析:ヌードマウスに神経芽腫細胞株を接種させた腫瘍モデルにMEK阻害剤の投薬を行い、抗腫瘍効果の解析を行う。同時に、マウスへの有害事象の有無の観察を行う。 2.MEK阻害剤の感受性解析のための臨床検体におけるpERK免疫染色:神経芽腫臨床検体のpERK免疫染色を行い、腫瘍におけるERK活性化の傾向の検討を行う。初発腫瘍と化学療法後、再発時の比較、予後との比較等を行い、MEK阻害剤の適応となり得る症例の検討を行う。 我々は、これまでに神経芽腫接種ヌードマウスにおけるMEK阻害剤の効果の解析をおこなっている。その結果、ERKの活性化が認められる神経芽腫細胞株接種群ではMEK阻害剤の効果が認められるが、ERK活性化が認められない細胞株接種群では無効であった。また、有効群においても、他の癌種の報告と同様に長期的にはMEK阻害剤に対する耐性が認められることが判明した。MEK阻害剤による有害事象は認められなかった。この結果を英文報告している。 また、ヒト神経芽腫臨床検体におけるpERKの免疫染色をおこなっている。ERK活性化は症例毎に異なり、腫瘍内にもheterogeneityが認められた。再発症例にはpERKの活性化が優位であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画書通りの進捗状況となっており、成果発表もおこなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、神経芽腫転移モデルの作製を行っており、これに対するMEK阻害剤の転移抑制効果の解析を進めている。
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Causes of Carryover |
現在、本研究のための新規神経芽腫転移モデル作製を行っており、翌年分と合わせてこの実験系を進めている。 具体的には、ヌードマウスに対して,Luciferase発現神経芽腫細胞株(SK-N-AS)を左腎被膜下に移植し,2週間後に左副腎原発腫瘍および左腎摘出が行われる.継時的な変化をIVISⓇで追跡すると,原発腫瘍切除後に一旦消失していたシグナルが,再び発光していることが確認される(minimal residual disease (MRD) モデルマウス)。このモデルを用いて、MEK阻害剤による神経芽腫転移抑制効果の解析を行う。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Results of a phase II trial for high-risk neuroblastoma treatment protocol JN-H-07: a report from the Japan Childhood Cancer Group Neuroblastoma Committee (JNBSG)2018
Author(s)
Hishiki T, Matsumoto K, Ohira M, Kamijo T, Shichino H, Kuroda T, Yoneda A, Soejima T, Nakazawa A, Takimoto T, Yokota I, Teramukai S, Takahashi H, Fukushima T, Kaneko T, Hara J, Kaneko M, Ikeda H, Tajiri T, Nakagawara A
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Journal Title
International Journal of Clinical Oncology
Volume: 23
Pages: 965~973
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] 神経芽腫モデルマウスに対するマウス由来間葉系幹細胞を用いたdrug delivery systemの開発.2018
Author(s)
Maniwa J, Kimura K, Fumino S, Tanaka T, Higashi M, Sakai K, Aoi S, Furukawa T, Kishida T, Mazda O, Tajiri T
Organizer
第60回日本小児血液・がん学会学術集会