2018 Fiscal Year Research-status Report
顔面神経麻痺後の病的共同運動に対する新たな外科的治療法の開発
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17K11534
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松田 健 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50423166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若槻 華子 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (20749642)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 顔面神経麻痺 / 病的共同運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度に引き続き、ラット顔面神経頬枝ー頬骨間の共同運動を起こす動物モデルの作成術式ならびに実験全体のスケジュールの見直し等を行っている。顔面神経頬枝と頬筋枝の間の側ー側神経縫合については安定した結果を得るための縫合の長さの設定、ならびに神経開窓の程度の設定が重要と思われる。これにより生じる共同運動の程度が安定するように、いくつかの工夫を行っている。文献上も過去に報告のないモデルの作成を行うにあたり、安定したモデル作成と安定したデータを得るための十分な解剖学的調査観察、予備実験が必要と思われるが、研究責任者ならびに分担者の十分なエフォート確保の困難な状況が続き、十分な予備実験が行なえていない。 実際のラット顔面の表情筋はごく小さく、表情筋同士の筋肉移行術はマイクロサージャリーの技術をもってしても安定した結果を期待するのは現実的ではないと考えられたため、表情筋の筋肉移行術を行う部分の計画は大幅な見直しが必要と考えている。
一方で関連分野の研究者との意見交換、最新の知見の情報収集を目的に形成外科・耳鼻咽喉科・整形外科・マイクロサージャリー領域の関連学会に参加、発表を行った。
顔面神経麻痺領域に関する執筆として原著論文一編(Facial N Res Jpn 38: 12-13, 2018.)、ならびに学会発表は5回(第61回日本形成外科学会総会、第41回末梢神経を語る会 第41回日本顔面神経学会、第36回日本頭蓋顎顔面外科学会、第45回日本マイクロサージャリー学会 )行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
顔面に発生する共同運動の程度が安定するように、いくつかの工夫を行っている。 文献上も過去に報告のないモデルの作成を行うにあたり、安定したモデル作成と安定したデータを得るための十分な解剖学的調査観察、予備実験が必要と思われるが、研究責任者ならびに分担者の十分なエフォート確保の困難な状況が続き、十分な予備実験が行なえていない。 また、表情筋を移行する計画の部分について 実際のラット顔面の表情筋はごく小さく、表情筋同士の筋肉移行術はあまり現実的ではないと考えられたため、表情筋の筋肉移行術を行う部分の計画は大幅な見直しが必要と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き安定した病的共同運動を生じるラットモデルの計画を進める。 表情筋レベルでの移行は技術的にかなり困難であり、支配神経レベルでの移行術を中心に計画を一部見直す予定である。
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Causes of Carryover |
実験計画の遅れや見直しを多く行っている段階であり、実際に実験に用いる動物や器具、試薬等の物品を多く必要としなかったため。
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