2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a bacteria counting device for the prevention of surgical site infection
Project/Area Number |
17K11547
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 智也 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (10445132)
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Project Period (FY) |
2022-01-04 – 2024-03-31
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Keywords | 細菌感染 / 手術部位感染 / 褥瘡 / 下肢潰瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
下肢潰瘍や褥瘡などの開放創を閉鎖する手術における手術部位感染の頻度は高い。感染率を下げ、より確実性のある手術をすることは患者にとって有益であり、医療費の削減にもつながる。近年では大量の細菌で汚染されていても臨床徴候に乏しい病態があり、これが手術部位感染の一因であることが明らかになった。このような汚染された状態を事前に発見することで術後感染率を下げられると考えた。 本研究の目的は①創傷の細菌が肉芽組織に及ぼす影響を組織学的に検証すること。②創傷の細菌量を迅速診断できる機器を開発することの2点である。令和4年度までに①創傷の細菌が肉芽組織に及ぼす影響についての解析を行った。まず褥瘡の病理組織を検討することにより、組織内の細菌量と細胞増殖の間に負の相関関係があることを示した。この研究結果は英文誌に掲載された。令和5年度は次のステップである細菌量の迅速定量機器の開発を目指し研究を進めた。研究計画の段階で使用を予定していたDEPIM法が機器の製造中止により入手困難となったため、代替の方法を検討した。まず生体蛍光イメージングによる創傷表面の細菌量の同定(MY Rennie,et al.Journal of Wound Care 26 (8), 452-460)を用いることを検討した。しかし生体蛍光イメージングの機器が高額であり予算を超えるため断念した。より低コストな方法としてウンドブロッティング法による細菌の同定:細菌が生成するタンパク質をニトロセルロース膜を用いて創傷表面から採取し、ルテニウムレッドで染色し定量する方法(Nakagami G. et al.Int Wound J.2020)を用いた。現在染色の状態により細菌量を推測することの妥当性を検討しており、現在データを解析している。近日論文化する予定である。
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Research Products
(2 results)