2019 Fiscal Year Annual Research Report
Therapeutic strategy for maintenance of lymphocyte function to improve the prognosis of sepsis
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17K11592
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
鈴木 武志 東海大学, 医学部, 教授 (80327600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南嶋 しづか 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20622088)
加藤 純悟 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (40465018)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 敗血症 / リンパ球 / アポトーシス / 免疫能維持 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究に関わる研究者たちは、これまで敗血症におけるリンパ球機能維持の重要性に着目して研究を行ってきた。敗血症においては、免疫能に重要な役割を果たすリンパ球のアポトーシス(プログラムされた細胞死)が生じており、敗血症における免疫能低下や予後悪化に寄与することが報告されてきた。本研究では、敗血症では脾臓内に存在する正常なTリンパ球の数自体が極端に減少しており、その減少率は敗血症の重症度や死亡率と関与していることを見出した。免疫能に重要な役割を果たす脾臓内Tリンパ球数を維持することが予後改善につながるとして、敗血症におけるリンパ球機能維持戦略の有効性につき、検討を行ってきた。まずは、敗血症において心保護効果を示すβ遮断薬の脾臓内正常Tリンパ球の維持に与える効果を検討し、β遮断薬が脾臓内の正常Tリンパ球数を維持することを見出した。次に、分子生物学的技術を用いて、リンパ球のアポトーシス誘導に重要な役割を果たしているKv1.3カリウムチャネルの機能を不活性化してアポトーシスに耐性を示すTリンパ球を作成し、そのリンパ球を敗血症マウスモデルに移植することが、免疫能を維持して生存率を改善する、という仮説を立てて研究を開始した。しかし、研究の初段階である、Kv1.3カリウムチャネルを不活化する過程がうまくいかず、目的としたアポトーシスに耐性を示すTリンパ球を作成することができないまま、2019年度の研究が終了を迎えた。
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Research Products
(1 results)