2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of community collaboration program for improving long-term outcomes in critically ill patients
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17K11594
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
齋藤 伸行 日本医科大学, 医学部, 病院講師 (50445764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 貴典 日本医科大学, 医学部, 助手 (00445785)
飯田 浩章 日本医科大学, 医学部, 助教 (00465288)
久城 正紀 日本医科大学, 医学部, 助教 (10771511)
我妻 ゆき子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40400676)
岡田 一宏 日本医科大学, 医学部, 助教 (40740593)
松本 尚 日本医科大学, 医学部, 教授 (60242559)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 救命救急センター / 集中治療後症候群 / 重症患者 / 長期予後 / 健康状態 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、重症疾病や重症外傷のため集中治療を要した患者(以下、重症患者)に対する1年後の健康状態を調査した。また、集中治療後症候群から長期的機能障害に至る過程について血管透過性亢進との関連性について検討した。その成果の一部を平成30年度の日本外傷学会総会及び日本救急医学会で発表する予定である。今年度の補助金は、健康状態を調査するための費用と検体検査を行うための試薬代等に充てた。 (1)重症患者の退院後の健康状態調査は、2016年4月から2017年3月に当院救命救急センターICUへ入院し、生存退院した患者を対象(250名)として実施した。調査の過程としては、①研究協力の依頼、同意取得、②調査票送付、返送、③記述された調査票のデータ化(データセンターに於いて)、④データ解析の順に実施している。現在、同意を得た患者は116名おり、調査票まで取得できているのは108名である。調査項目としてSF36や厚生労働省基本チェックリストを用い、加えて自由記述に対してテキスト解析を行っている。この研究を遂行するにあたり、補助金を用いて、統計解析ソフトやテキストマニングツール、郵送関連事務物品を購入し、協力者謝金、データセンター運営費用を賄った。 (2)重症患者における長期的機能障害の発生について、入院後急性期の高度な炎症(血管透過性亢進)が、その後の骨格筋や脳代謝に影響を及ぼすかどうかを検討するため、血清Syndocane-1を測定した。従来、当センターでは重症患者の病態解析を行っており、この血液サンプルを倫理委員会承認の元、使用した。現在までに測定できた患者数は10名程度であり、データのばらつきも大きく、検定できていない。次年度は前向きにサンプルを取得し、退院時点転帰との関連性については検討する予定である。この研究を遂行するにあたり、補助金を用いて試薬等を購入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの進捗状況は、事前に作成した工程表に沿って順調に進展している。 (1)現在、重症患者の退院後の健康状態調査の進捗は50%程度である。平成30年度も継続して2017年4月から2018年3月までに入院していた患者を対象として調査を進める。加えて、調査と並行して解析を進め、関連する決定因子について検討する。検討には、多元的解析generalized structured equation modeling(G-SEM)法を用いることを試みる。そして、この検討に基づき心と体の回復プログラムの概略を作成し、連携施設に研究協力を依頼する。 (2)長期的機能障害が発生する病態解明については、上述した血管透過性亢進を示唆する血清Syndocane1に加えて、筋タンパク異化の指標となる尿中/血中3-メチルヒスチジンを測定し、長期転帰との関連性に検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)本研究の第一の目的である「重症患者の1年後の健康状態を明らかにすることと関連する決定因子を明らかすること」において、G-SEM法を用いて解析する予定であるが、現時点ではまだ実用できる段階にない。この手法について平成30年度に習熟することが課題である。また、もう一つの技術的課題として測定を予定している血中3-メチルヒスチジンに関するヒトにおけるコントロールデータが少なく、信頼性が確認されていない点があげられる。これについて専門家に直接相談することで解決することを検討したい。 (2)平成31年度には本研究から得た知見を地域連携回復プログラムとして実践できる形に落とし込み、連携医療機関へ提案することとなっている。連携医療機関は複数あるものの、このプログラムに賛同していただけるかどうかは不明であり、この点について平成30年度に事前調整を行っていく必要があると考えている。
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Causes of Carryover |
平成29年度に当初予定していた人件費・謝金よりも支出が少なかったため、次年度使用額が生じた。平成30年度も継続して入力等の業務をデータセンターに委託する予定であり、この費用を次年度使用額約33万で賄うこととする。
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