2019 Fiscal Year Research-status Report
救急蘇生に用いられる補助循環における心電図同期型拍動流発生装置の開発
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17K11601
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Research Institution | Junshin Gakuen University |
Principal Investigator |
稲盛 修二 純真学園大学, 医療工学科, 教授 (60412334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 貴志 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 登録医 (30747978)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 補助循環 / 拍動流 / 腸内環境 / エンドトキシン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、大阪市立大学心臓血管外科と共同で行われ、現行の補助循環療法(PCPS,ECMO)において、生理的拍動流を提供しうる装置を用いて、治療成績向上を図るものである。 2006年に当研究室で開発された心電図同期可能な拍動流発生装置K-beat(特許:第5557175号)を用いて, 現行の定常流補助循環および回路にK-beatを装着した拍動流補助循環において, 心筋ダメ-ジマ-カ-・心筋組織灌流量・遊離ヘモグロビン値の測定, さらに回路内表面の観察を行い拍動流補助循環の有意性と開発した拍動流発生システムの安全性について検証することを目的とする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度までは比較的心拍数の多いラットを用いて拍動流発生装置の心電図同期システムの検証を行ってきたが平成30年度(令和元年度)はウサギを用いた拍動効果の検証を行った。 実験は大阪市立大学医学部動物実験棟で計20例行われた。補助循環は現行の定常流補助循環およびK-beat装着の拍動流補助循環が4時間施行され両者における心筋組織灌流量・心筋ダメ-ジマ-カ・門脈血流量・門脈および体部のエンドトキシン値等を比較した。結果、何れの評価項目においても拍動流補助循環において有意性が認められ、拍動流発生装置の安全性も確認された。 しかし共同研究者(大阪市立大学病院 心臓血管外科所属)の人事異動に伴い当初予定していた症例の三分の一が実施されておらず、実験デ-タの統計学的信頼性の確保にも至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度において、昨年計画していたウサギを用いた実験を継続して行う予定である。 現行の定常流補助循環および拍動流流補助循環のデ-タをそれぞれ8例取得し、拍動流効果の分析を行い、当該分野における学会発表を計画している。 さらに、ヒトにおいての拍動流発生装置使用を念頭に大動物(ブタ)での実験を数例行う。
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Causes of Carryover |
本研究の申請時における共同研究者が人事異動となり、統計学的信頼性が担保された症例数に至っていない。 そのため本年度は大阪市立大学医学部において8月末までに残りの実験を行い、定常流および拍動流補助循環における8例分のデ-タ収集し拍動流の有意性についての検証を行う。
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