2019 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of bioactive peptides producing by A. actinomycetemcomitans
Project/Area Number |
17K11618
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大貝 悠一 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (40511259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 美樹 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (20527048)
小松澤 均 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (90253088)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 歯周病原因菌 / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病原因菌Aggregatibacter actinomycetemcomitansを主とし、その他口腔及び鼻腔常在細菌の生理活性ペプチドの解析を行った。 当研究室で保有しているAggregatibacter actinomycetemcomitansの標準株及び臨床分離株の培養上清において、ヒト培養細胞に特異的に刺激を与えるペプチドや口腔他細菌に対し抗菌活性を示すペプチドを同定することはできなかった。ゲノムが公開されているHK1651株においてはRNAseq解析より、複数の新規ペプチドをコードしうる領域が予測された。また、ゲノム解析より、目新しい挿入因子(IS3)の存在が示唆され、それは崩壊が認められないことから転移活性を有する可能性が考えられた。IS3の内部には転移酵素をコードするORFが2つ見られる(ORFA,ORFB)。ORFAのリコンビナントタンパクに対する抗血清を作成し、各種Aggregatibacter actinomycetemcomitans株における発現を検証したところ、ORFAタンパクの発現は認められなかった。この結果より、Aggregatibater actinomycetemcomitansにおける新規IS3は厳しい発現抑制を受けている可能性が考えられた。 他の歯周病原因菌の生理活性ペプチドを解析する目的で、Fusobacterium nucleatumの分離を行った。これまでに15株得られ、薬剤耐性、病原性などを解析した。 また、口腔・鼻腔から分離されたStaphylococcus属細菌の培養上清を解析したところ、黄色ブドウ球菌を含む、様々なヒト常在細菌に対し、抗菌活性を有する菌株が得られた。そのうちひとつの菌株は、精製した抗菌活性を示す画分の解析から、h本株は新規バクテリオシンを産生すると考えられた。
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