2019 Fiscal Year Annual Research Report
Regurational mechanisms by hypoxia and fatty acids in development, growth, regression and ossification of the branchial cartilage
Project/Area Number |
17K11626
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
天野 修 明海大学, 歯学部, 教授 (60193025)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 鰓弓軟骨 / メッケル軟骨 / 軟骨吸収 / セプトクラスト / 脂肪酸結合タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題の遂行により、septoclastは原基軟骨中央部の軟骨膜に面する血管周囲のpericyte(血管周皮細胞)から分化してE-FABP(表皮型脂肪酸結合タンパク質)を発現すること、発生直後は細胞体は丸く突起は短いこと、血管の軟骨原基(一次骨髄腔)への進入に伴って進入血管の先端部の内皮細胞に隣接して軟骨吸収面に面しながら移動することが明らかとなった。一次骨化中心形成途中では細胞体は徐々に大きく、突起は徐々に長くなり、先端がvon Kossa染色陰性の非石灰化軟骨基質に達していた。一次骨化中心完成時には骨端板の骨軟骨境界部に収束し、成獣でみられる様な分布と形態になった。本研究から septoclastは軟骨内骨化において軟骨原基への血管進入と軟骨吸収に関与することが示唆された。 Meckel軟骨では、E-FABP免疫陽性septoclastは軟骨吸収の初期に初めて見出され、吸収面に沿って局在し、未石灰化軟骨基質に達する数本の突起、カテプシンBの発現、毛細血管周囲への局在という、骨端板骨で見られたseptoclastの特徴を有していた。吸収面においてseptoclastは肥大軟骨組織と破軟骨細胞との間に局在した。共焦点レーザー顕微鏡を用いた解析により、Meckel軟骨の消失過程の進行に伴って、septoclastとその突起の数は減少することがわかった。このことから、最初にseptoclastによる未石灰化基質の吸収が生じ、さらに残った石灰化基質を破軟骨細胞が吸収することにより、Meckel軟骨に特徴的な急速な軟骨吸収が可能になるのではないかと考えられた。
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