Development of an image analysis method for the association between reconstruction precision and jaw function by a new method of mandibular reconstruction.

2020 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17K11683
• Research Institution: Jichi Medical University
• Principal Investigator: 早坂 純一 自治医科大学, 医学部, 助教 (90438664)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 勝又 明敏 朝日大学, 歯学部, 教授 (30195143) ; 伊藤 弘人 自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (60306115) ; 森 良之 自治医科大学, 医学部, 教授 (70251296) ; 去川 俊二 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90324194)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: Resin frame法下顎再建システム / 下顎骨再建精度 / 画像解析 / 摂食嚥下機能 / 下顎骨３D実体モデル / 歯科口腔外科学 / 歯科放射線学 / 形成外科学

Outline of Annual Research Achievements

Resin frame法下顎再建システムにより下顎骨再建が施行された症例に関して、開発した画像解析手法を用いて下顎骨再建精度と摂食嚥下機能についての検討を行った。その結果、下顎骨切除に加えて口底・上顎・舌・口唇等が合併切除された場合の口唇閉鎖不全や舌運動障害・皮弁のvolume・術後放射線治療・体重減少等の影響により、下顎骨再建精度と摂食嚥下機能に関する短期間における明らかな関連性は見出せなかった。今後、長期経過後の摂食嚥下機能の回復状態について調査が必要と考えられた。
従来では手術後に補綴治療が計画されていたが、Resin frame法下顎再建システムでは手術前に再建外科医や口腔外科医に加えて補綴治療に関わる専門医のチームで３D実体モデル等を用いた再建下顎骨形態の決定と補綴治療計画を行うことで、手術後早期にデンチャースペース確保等の補綴前処置や顎義歯製作が可能になる症例が増加した。また再建プレート破折の症例が減少し摂食嚥下機能訓練が停滞することなく計画通りに実施された。これらの結果、患者の治療に対するモチベーションが維持され、また温存された機能が最大限に発揮されることで摂食嚥下機能の回復・維持に好影響をもたらしたと考察された。
近年、海外企業においては下顎再建手術シミュレーションおよびオーダーメイドの再建プレート製作等まで可能となっている。しかし、医療費が高額となり約1か月程度の製作時間を要することや輸送に伴うさまざまなリスクが生じるため、特に悪性腫瘍切除時の即時下顎再建に用いるには待機期間等を考慮すると導入は困難である。それと比べResin frame法下顎再建システムは、手術シミュレーションや再建プレートの調整等に要する時間は数日間で済み、またその再建精度も優れあらゆる下顎再建手術に適応可能であり、さらに医療費も抑制できることから下顎再建の標準化に貢献できると考えられた。