2019 Fiscal Year Research-status Report
超音波剪断波を用いたリンパ節内組織硬度分布定量化による微小転移巣診断基準の確立
Project/Area Number |
17K11693
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
筑井 朋子 (白石朋子) 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (80580472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 賢治 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (40136510)
香川 豊宏 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (00258592)
吉田 祥子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (90780635)
岡村 和彦 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (00224056)
稲冨 大介 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 診療放射線技師 (00454934)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 超音波 / エラストグラフィ / リンパ節 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、超音波にてBモード、パワードップラモード及びElastographyでの、頭頚部悪性腫瘍の頸部転移性リンパ節、炎症性リンパ節と悪性リンパ腫との鑑別の有用性についての検討を行なった。評価は、リンパ門の有無・内部エコーの有無・長径・短径・血流パターンおよび剪断弾性波の速度(SWV)の6項目で行った。過去に、頭頚部悪性腫瘍の頸部転移性リンパ節と炎症性リンパ節において、同項目にて鑑別の有効性についての検討を行っている。その際、剪断弾性波の速度(SWV)は転移リンパ節では3.9±0.9m/s、炎症性リンパ節では2.20±0.5m/sという結果であった。今回は、悪性リンパ腫の症例を加えて検討を行ったところ、悪性リンパ腫の剪断弾性波の速度(SWV)は2.6±0.75m/sであった。転移リンパ節より有意に低値で、炎症性リンパ節とは同等か軽度高値であった。また、血流パターンは転移リンパ節よりも悪性リンパ腫にて線状の多い血流パターンを呈していた。リンパ門の有無・内部エコーの有無・長径・短径・血流パターンおよび剪断波速度(SWV)を合わせた診断を比較することで、転移・炎症性リンパ節との鑑別はもとより、悪性リンパ腫との鑑別の有用性が示唆された。 また、頸部リンパ節の超音波エラストグラフィのピクセル単位での分布の計測を行い、そのヒストグラムの解析を行っているところであるが、病理所見との関連性についての解析に苦慮している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
腫大リンパ節の病理組織所見および画像所見を合わせた統計的分析に苦慮しており、診断基準作成までには至っておらず、研究の進捗状況は遅れている。引き続き、延長研究を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、収集した腫大リンパ節のエラスト画像と病理組織画像とを融合させ、関連性について統計的解析を行ってゆく。その後、これらのデータおよび解析結果を用いて、病的リンパ節腫大の診断精度を向上させる。また、リンパ節以外の頭頸部病変との解析も合わせて行なっていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
共同研究者が他の研究費を獲得できたため、旅費や画像解析装置やアプリケーションにたいして、他から支出することができた。来年度は、成果報告としての論文作成や学会発表を行なっていきたい。
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Research Products
(1 results)