2018 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病モデルを用いたインプラント周囲炎に対する再生治療法の開発
Project/Area Number |
17K11760
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
川本 真一郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (70295260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (00294570)
石井 正和 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00456683)
益崎 与泰 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (80588103)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | インプラント / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年問題となっているインプラント周囲炎は,進行を抑える治療法が少しずつ確立されてきてはいるものの、十分にインプラント周囲組織を再生させる治療法は未だ確立されていない.インプラント治療のリスクファクターの一つとして糖尿病および高血糖が示されており,コントロールされていない患者に対してインプラント手術を行うことは相対禁忌となっている.また研究データからも高血糖および糖尿病のコントロールが不十分な患者はインプラント周囲炎に罹患するリスクが2倍くらいと報告されている.本研究では創傷治癒が遅延しやすく,インプラント周囲炎を発症させやすいと考えられる糖尿病疾患ラットを用いて、糖尿病の有無がインプラント周囲炎の進行にどのような影響を及ぼすかを検討する.また,インプラント埋入後に、インプラント周囲炎による骨欠損を生じさせた部位に,炭酸アパタイト,および間葉系幹細胞を填入することで,骨欠損部の再生が促進されるか、糖尿病薬の投与の有無が骨の再生にどのような影響を与えるか評価することを目的とする.現在はGKラットの足にインプラントを埋入後、糖尿病治療薬により、骨形成がどのように変化するか評価を行っている.現時点では糖尿病モデルラットに対し、糖尿病治療薬を経口投与したところ、非投与のものに比べて、インプラント周囲骨の形成が比較的改善することが示された。今後は周囲炎モデルを形成し、どのように周囲炎が進行し、欠損部位に対してどのような治療方法が可能か検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在はGKラットに対するインプラント周囲の骨形成と薬剤投与による変化をある程度評価できたので、今後はさらに臨床に近い形で骨形成が変化するか研究を行っていく予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
経口モデルを含めて、インプラント周囲モデルの設定および薬剤による効果を検証できるように研究をすすめていく必要がある.
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Causes of Carryover |
経口モデルにおけるインプラントデザインがもう少しかかるため、設計および試作が完了次第、実験を進めていく予定である.
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