2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of chewing on psychological stress-related breast cancer
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17K11772
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
東 華岳 産業医科大学, 医学部, 教授 (20273146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 金弥 名古屋女子大学, 健康科学部, 教授 (00329492)
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 教授 (70184364)
小野塚 実 神奈川歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (90084780)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 乳がん / 慢性ストレス / 咀嚼刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の最終年度において、当初の研究計画に従って以下の実験研究を遂行した。 ヒト乳がん細胞株MDA-MB-231(ATCC)を用いてBALB/cヌードマウスに接種することによりマウス乳がんモデルを作成した。実験マウスに対照群、ストレス群と咀嚼刺激群の3群に分けて実験を行った。我々がこれまでに行ってきた“拘束ストレス法”を使って実験マウスにストレス負荷を行った。またストレス負荷中に木製の爪楊枝を用いて咀嚼刺激を実施した。ストレス負荷と咀嚼刺激は1日3回計2時間、5週間継続した。実験終了後に採血し、血中コルチコステロン濃度はELISAキットを用いて測定した。その結果、マウスにストレスをかけると、血中コルチコステロン濃度が対照群に比べ有意な高値を示した。ストレス条件下で咀嚼刺激を行うと、血中コルチコステロン濃度がストレス群より有意な低値を示した。 マウス乳がん組織を採取し、乳がん組織の体積と重量を測定した。対照群に比べ、ストレス群の乳がんの体積と重量が有意に増加した。また、ストレス群より咀嚼刺激群の乳がんの体積と重量が有意に低下した。ウエスタンブロット法を用いて、乳がん組織におけるグルココルチコイド受容体(GR)、b2アドレナリン受容体(b2AR)、誘導型NO合成酵素(iNOS)の発現を定量解析した。その結果、対照群に比べ、ストレス群の乳がん組織におけるGR、b2ARおよびiNOSの発現が有意に上昇した。また、ストレス群に比べ咀嚼刺激群のほうが有意に低下した。 これらの結果より、慢性ストレスはストレスホルモンとストレスホルモン受容体を介し乳がんの増殖を促進した。ストレス負荷中の咀嚼刺激はストレス反応を緩和し、乳がんの増殖を抑制しているものと考えられる。
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[Presentation] Prenatal stress-induced obesity and diabetes in mouse offspring is prevented by allowing pregnant dams to chew on a stick.2019
Author(s)
Sakurako Hayashi, Masahisa Katano, Kyoko Kajimoto, Suzuko Ochi, Chie Hisada, Eri Yoshikawa, Hiroko Tsugane, Kumiko Yamada, Mitsuo Iinuma, Kagaku Azuma, Kin-ya Kubo
Organizer
第42回日本神経科学大会
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