2018 Fiscal Year Research-status Report
生体材料インターフェイスにおける末梢概日リズムの可逆性分子機構の解明
Project/Area Number |
17K11819
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
森永 健三 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (10509061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 寛史 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (90169897)
渡津 章 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (90358375)
寺岡 啓 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (00357542)
園田 勉 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (80357334)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | オッセオインテグレーション / 時計遺伝子 / NPAS2 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科インプラントの成功はオッセオインテグレーションに大きく依存するが,そのメカニズムは未だ完全に解明されていない.現在までに,NPAS2ノックアウトマウスを用いたin vivoおよびin vitroの研究結果からNPAS2がオッセオインテグレーションの確立に重要な役割を持つという事を確認した. 本年度は,Ti-6Al-4V に代表される様々なチタン合金をコーティングしたチタンコーティングプレート上でマウス骨髄間葉幹細胞を培養し,NPAS2 遺伝子の発現定量を行い,NPAS2遺伝子の発現がチタン生体材料の素材(組成)に影響を受けるか検証した. 産業技術総合研究所が有するDC マグネトロンスパッタリング法を用いた金属コーティング技術を用いて,細胞培養用のプラスチックプレートに,Ti-6Al-4V に代表される様々なチタン合金をコーティングした.DC マグネトロンスパッタリング法で厚さが100nm 以下になるように作製されたチタンコーティングプレートは,透視可能でプレート上に培養した細胞の観察が容易であるため,チタン生体材料に対する細胞の反応を詳細に観察することが可能であった. 完成したチタンコーティングプレート上でマウス骨髄間葉幹細胞を培養し,NPAS2 遺伝子の発現定量を行った.本実験では,NPAS2ノックアウトマウス由来の骨髄間葉幹細胞を用いた.これはlacZ遺伝子ノックインにより,内在性のプロモーターの働きを可視化することができるように開発されたものであるため,レポーターアッセイ法によりNPAS2プロモーター/エンハンサーの活性を測定することが可能であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
DCマグネトロンスパッタリング法を用いた金属コーティング技術は,コーティング膜厚のコントロールが難度が高く,さらに設定した規格サイズのプレートを一度にコーティングできる枚数が限られており実験試料の作製に時間を要した. また,実験を行う過程で,コーティングするプレートサイズおよび膜厚等の見直しが必要な状況になったため,同内容について再度検討している.
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Strategy for Future Research Activity |
改修を加え完成したチタンコーティングプレート上でマウス骨髄間葉幹細胞を培養し,NPAS2遺伝子の発現定量を行う.本研究では,lacZ の発現の強弱をもって,NPAS2 遺伝子の発現の増減とする.NPAS2 遺伝子の発現がチタン生体材料の素材(組成)に影響を受けるかという事をlacZ発現の増減によって検証する
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Causes of Carryover |
実験試料の作製に予想以上に期間が必要であり、スケジュールが遅れたことから次年度使用額が生じた。次年度は予定通り実験を実施し、その際の実験試薬および消耗品に充てる予定である。
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