2017 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌におけるC5a-C5a受容体系の癌促進作用解析と標的治療への応用
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17K11879
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
尾木 秀直 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (10315426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 隆寿 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (20176499)
田中 拓也 熊本大学, 医学部附属病院, 病院教員 (30631767)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 舌癌 / C5a受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌細胞C5a受容体発現と患者癌促進、予後との関係解析 熊本大学付属病院の口腔外科で採取した舌癌組織のパラフィン薄切切片を使って、抗ヒトC5a受容体抗体とEnVisionシステムによる免疫組織染色を行った。26例中10例がC5a受容体陽性で陽性率38.5%であった。現在、癌進展度、転移、患者予後との関係を解析中である。
培養ヒト癌細胞のC5a受容体発現の検討およびC5a受容体発現修飾細胞作製 舌癌細胞株でのC5a受容体mRNA発現をquantitative RT-PCRで測定した。調べたSAS、CA-9、HOC313、HSC-2のすべてでC5a受容体 mRNA発現がみられ、特にCA-9とHSC-2が強かった。Flow cytometryでC5a受容体抗原の細胞膜表面発現を解析すると、SAS、CA-9、HSC-2、HOC313で発現がみられたが、OSC19ではほとんど発現がなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
C5a受容体発現を調べた検体数が少なく臨床的なパラメーターや生存率の情報収集が遅れているため、統計学的な解析に至っていない。マイコプラズマの感染等があって癌細胞株の培養がうまく進まずC5a受容体の発現量をimmunoblottingで確認できていないので、C5a受容体遺伝子導入による強制発現細胞株とsiRNAによる発現抑制細胞株作製を行う舌癌細胞株が決定できていない。したがって、作製も遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
舌癌組織C5a受容体発現研究については、症例数を増やし、かつC5a受容体発現と癌進展度、転移、患者予後との関係について統計学的に解析を行って相関を明らかにする。培養細胞のC5a受容体発現については、immunoblottingによって発現量を確認し、発現の有無、細胞株の特性等を考慮して、今後の研究に使用するC5a受容体高発現株と発現抑制株を作製する。
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Causes of Carryover |
旅費が予定より少なく、物品費が予定より多く、残額が生じたが、残額は3,000円程度であった。来年度の物品費として使用予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] アンギオポエチンライク4の発現は口腔扁平上皮癌の予後マーカーとなりうる2017
Author(s)
田中拓也, 尾木秀直, 吉田遼司, 廣末晃之, 福間大喜, 川原健太, 松岡裕一郎, 坂田純基, 有田英生, 中嶋光, 今村隆寿, 中山秀樹
Organizer
第76回日本癌学会学術総会