2018 Fiscal Year Research-status Report
口腔がんに対するリンパ球と分子標的薬を併用した新規免疫細胞療法の確立
Project/Area Number |
17K11883
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
玉置 盛浩 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (90382316)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 免疫細胞療法 / 遺伝子多型 / 分子標的薬 / 口腔がん |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は口腔がんに対して活性化リンパ球(NK細胞、γδT細胞)とセツキシマブ(抗上皮成長因子受容体モノクロン抗体)を併用した新規免疫細胞療法を確立し、その効果予測をMICA(非古典的組織抗原)蛋白の遺伝子レベルで行うことである。本研究の実績として対象患者の末梢血単核球を用いてNK細胞、γδT細胞の活性化培養を行っている。NK細胞の培養はレトロネクチンと抗CD3抗体を用いて約3週間の培養を行い、口腔がん細胞株に対して細胞障害性を測定している。γδT細胞の培養はビスホスホネート製剤とIL-2を用いて約2週間の培養を行い、口腔がんに対する細胞障害性を測定する。培養したNK細胞、γδT細胞を用いてセツキシマブ併用による相乗効果の解析を行う。また、被験者から提供された末梢血から抽出したNK細胞、γδT細胞の培養と提供を受けた口腔癌細胞の初代培養を行い、セツキシマブの相乗効果とMICA遺伝子多型との関連を解析する。 具体的には以下の項目を研究中である。1:NK細胞の活性化培養 2:NK細胞活性化培養前後の細胞表面抗体の測定 3:NK細胞の口腔がん細胞株に対する細胞障害性の検討 4:γδT細胞の活性化培養 5:γδT細胞活性化培養前後の細胞表面抗体測定である。6:γδT細胞の口腔がん細胞株に対する細胞障害性の検討 7:MICA遺伝子多型解析と培養されたNK細胞、γδT細胞の細胞障害性の検討である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的であるNK細胞の活性化、NK細胞活性化培養前後の細胞表面抗体の測定 γδT細胞の活性化培養 γδT細胞活性化培養前後の細胞表面抗体測定はおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究を推進するうえで基本的な研究目的は変更していないが、分子標的薬であるセツキシマブ以外にがん免疫療法として有用とされている二ボルマブとNK細胞併用による治療効果も検討している。
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Causes of Carryover |
消耗品である抗体 培養液などの消費が予測より少なく研究が進んでいる。
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