2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of Immuno-Cell Therapy Combining Lymphocytes and Molecularly-Targeted Drugs for Oral Cancer
Project/Area Number |
17K11883
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
玉置 盛浩 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (90382316)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 口腔がん / 免疫細胞療法 / 分子標的薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は口腔がんに対して活性化リンパ球と分子標的薬であるセツキシマブを併用した新規免疫細胞療法を確立し、その効果予測を遺伝子レベルで行うことである。本研究の実績として末梢血単核球を用いてNK細胞とγδT細胞の活生化培養と細胞表面抗体を測定た。活性化培養したNK細胞とγδT細胞を用いて口腔がん細胞に対する細胞障害性を検討した。活性化培養を行ったNK細胞とγδT細胞にさらに分子標的薬であるセツキシマブを併用することで口腔がん細胞の細胞障害性の相乗効果について検討した。具体的には以下の項目を研究期間中に検討した。1:NK細胞の活性化培養と細胞表面抗体の測定と口腔がん細胞株に対する細胞障害性の検討について。 2:NK細胞とセツキシマブ併用による細胞障害性相乗効果の検討について。3:γδT細胞の活性化培養と細胞表面抗体の測定と口腔がん細胞株に対する細胞障害性の検討について。4:γδT細胞とセツキシマブ併用による細胞障害性相乗効果の検討について。5:NK細胞、γδT細胞における細胞障害性の効果予測を遺伝子レベルでの検討について。以上の項目について研究期間中に検討した結果、活性化培養したNK細部 、γδT細胞は口腔がん細胞株に対して細胞障害性を認める傾向にあったがセツキシマブの併用を行っても明らかな細胞障害性の相乗効果を認めなった。またNK細胞γδT細胞の抗腫瘍作用に深く関与するMICA遺伝子多型と細胞障害性との関連は示唆されなかった。 今後の研究の展開について口腔がんに対する免疫療法として二ボルマブの有用性が注目されている。そのため本研究で活性化培養を行ったNK細胞とγδT細胞に二ボルマブを併用して口腔がん細胞に対する細胞障害性の検討を引き続き行う予定である。
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