2021 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between SPARC (osteonectin) and recurrence of malignant tumor
Project/Area Number |
17K11885
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
鈴木 厚子 奥羽大学, 歯学部, 講師 (90405986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 豊信 奥羽大学, 歯学部, 准教授 (10382756)
高田 訓 奥羽大学, 歯学部, 教授 (40254875)
加藤 靖正 奥羽大学, 歯学部, 教授 (50214408)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | SPARC / がん / AP1 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)SPARCの3' UTRがもつ意義の解析 ヒトSPARCの3' UTRは2478塩基であり、全長mRNAが3451塩基、コード領域912塩基であることを考慮すると、長い領域であるといえる。過去に行われたSPARCの機能解析の研究では、SPARCのコード領域の強制発現が多く、また、これらから得られた知見は、相反するものが散見される。そこで、この長い3' UTRに何らかの機能があるのではないかと考え、その解明を試みた。3' UTRの存在によってmRNAの半減期が影響を受けるのかを、ルシフェラーゼ遺伝子に連結した構造物を用いて評価した。その結果、2478塩基のSPARC 3' UTRの存在は、ルシフェラーゼ遺伝子の半減期に影響を及ぼさなかった。これを、1239塩基,500塩基,300塩基,100塩基に短絡したものであっても、同様であった。しかし、がん細胞の微小環境である、酸性細胞外pH環境と、低栄養条件下では、弱いながらも半減時間の変化を観察した。そこで、ここに結合する可能性が考えられる、複数のマイクロRNAを解析した結果、miR-29aが直接影響を及ぼしている可能性を見いだした(論文執筆中)。 (2)SPARCのアミノ酸配列 c Fosはc Jun以外にも、ロイシンジッパードメインを有するペプチドなどとの結合が知られている。SPARCが、この相手方として機能するのではないかという仮説を立て、SPARCを分割したリコンビナントペプチドを合成し、c FOSとの結合を観察した。その結果、SPARCはc FOSと弱いながらも結合をし、囮物質として作用する可能性を見いだした。(投稿中)。 これらの結果は、今後、がん細胞が多量に発現するSPARC機能の理解に役立つものであると考える。
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Research Products
(1 results)