2017 Fiscal Year Annual Research Report
Therpeutic strategy of intractable pain as targeting for medium to long -chain free fatty acids receptor.
Project/Area Number |
17K11892
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
正木 英二 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40221577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 幹太 東北大学, 大学病院, 助教 (40343032)
水田 健太郎 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (40455796)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 中佐脂肪酸 / 疼痛制御機構 / 術後痛 / 神経修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
術後痛は手術を受ける患者の多くに発生し時には慢性化し、患者にとってその痛みは肉体的ばかりでなく精神的にも大きな問題であり、全身状態を悪化させる。術後痛などの手術侵襲によって引き起こされる複雑な疼痛状態に、疼痛制御機構に存在する中長鎖遊離脂肪酸(FFA1)受容体の障害・修飾がどのように関わっているのかを明らかとし、術後痛などの難治性疼痛に対する新たなる治療薬、治療法の可能性を探ることが本研究の目的である。そのため、FFA1受容体に関連薬剤を術後痛モデルに投与しその疼痛行動評価した。 術後痛ラットモデルにおいてFFA1受容体選択的刺激薬もしくは抑制薬をならびに抗BDNF 製剤を脊髄内に投与し、熱、機械刺激逃避反応時間を測定することにより、中長鎖脂肪酸受容体障害・修飾の術後痛に与える影響を検討する。また、このラットモデルを用い、脊髄組織切片を作成し、中長鎖脂肪酸受容体の活動性を変えると推測される、BDNF 放出、また、中長鎖脂肪酸受容体自体の発現量抑制、局在の変化などを免疫組織化学的に確認した。 術後痛モデルである足底切開により、熱刺激による過敏反応、機械刺激によるアロディニア出現した。FFA1受容体選択的刺激薬もしくは抑制薬の脊髄内投与は両刺激に対しする反応に効果を示さなかった。また、足底切開によりBDNF過剰産生が脊髄後角に認められたが、FFA1受容体選択的刺激薬もしくは抑制薬による、このBDNF過剰産生に対する効果は一定の見解が得られていない。
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