2018 Fiscal Year Research-status Report
The establishment of developed bone regeneration using time-lag release material
Project/Area Number |
17K11895
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 良央 東北大学, 歯学研究科, 助教 (30302152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 健介 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (10364150)
三木 康宏 東北大学, 災害科学国際研究所, 講師 (50451521)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨再生 / 生体材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、骨原細胞、幹細胞の有無に関連する骨形成能を評価することを目的として、シート状のハイドロキシアパタイトを多層化する形で徐放効果を確認できるモデルとして次のような動物実験を行った。またラット頭蓋冠に欠損を作製し、欠損部を覆っていた骨膜を除去する群、欠損部を骨膜で覆う群、また叙放効果を確認するためのハイドロキシアパタイトとしてシート状の材料を用いて欠損部と同形に切り取り、欠損部に置いた群を作製した。シート状のハイドロキシアパタイトの皮膚側表面に骨膜のある群と除去した群を策した。また今回使用を検討している骨髄幹細胞由来蛋白質溶液をハイドロキシアパタイトに浸漬した群ので骨膜で覆う群の計5群の実験を行った。手術後2,4,8週で過剰麻酔にて屠殺し、マイクロX線CT、組織標本を作製した。マイクロX線CTでは、ハイドロキシアパタイトのない欠損部は8週まで既存骨からの骨形成がみられたが、欠損部の大部分は骨形成を認めなかった。ハイドロキシアパタイトがあるものは表面に沿って新生骨形成がみられ、一部は欠損部全体を覆っていた。組織学的にハイドロキシアパタイト表面にはTRAP陽性破骨細胞やALP活性がみられ、2週までにALP活性がみられたものは4週以降で表面での骨形成が確認された。ハイドロキシアパタイトの骨芽細胞分化、破骨細胞の誘導があることが確認できた。薬剤を浸漬した群においても同様に骨芽細胞分化、骨形成、破骨細胞誘導が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現時点でハイドロキシアパタイトの使用方法は確定できたが、動物実験モデルの再検討を行ったため多層化構造としての実験まで進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今回、単層での薬剤使用による骨形成効果が明らかになった。そこで時間差での薬剤効果を確認するためにこれまでと同じラット動物実験モデルを用いて、ハイドロキシアパタイトシート3層での実験を行う。最深層は生食浸漬、皮膚側の2層目では骨形成関連蛋白の豊富な骨髄幹細胞由来分泌蛋白液の浸漬、最表層では血管誘導因子の豊富な脂肪幹細胞由来蛋白液の浸漬を行い、重ね合わせて頭蓋骨欠損部に移植する。この3層構造により薬剤のない硬膜側に対する皮膚側の薬剤効果の優位性を確認する。経過時間により早期の血管誘導、後期の骨芽細胞活性および骨形成誘導の持続を確認する。血管については、CD34抗体を用いた免疫組織化学染色による形態計測と経時変化の統計処理、骨芽細胞活性については組織化学染色によるアルカリフォスファターゼ染色による活性領域の計測を行う、またマイクロX線CTによる骨形成量を定量評価し、骨形成効果の持続性に関する評価を行う。
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