2019 Fiscal Year Research-status Report
The establishment of developed bone regeneration using time-lag release material
Project/Area Number |
17K11895
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 良央 東北大学, 歯学研究科, 助教 (30302152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 健介 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (10364150)
三木 康宏 東北大学, 災害科学国際研究所, 講師 (50451521)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 再生医学 / 生体材料 / 歯学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、time-lag releaseの母材となるシートそのものの安全性と骨誘導能、また薬剤を含漬することによる効果に関する実験系の計測、データ生理、統計処理を行った。シートは、細繊維を凝集させた構造で、薬剤の浸漬に適しており、表面積が大きいことから分解性の高い素材であることを確認した。また組織内での反応についても他の生体材料と同様、線維被包はみられるが、長期経過では薄く安全性において問題がないことについても組織学的に確認できた。さらにアパタイトシート周囲にはALP陽性がみられ、シート自体の骨形成能についても示唆された。アパタイトシートの分解は、繊維構造がほぐれて理解し、より表面積を増やす反応により分解することがわかった。成長因子を含む薬剤を浸漬したシートでは、早期観察で有意な骨形成を示した。この現象は硬膜側で顕著であったが、皮膚側での反応は弱かった。これは骨形成量だけでなく、アルカリフォスファターゼ活性や破骨細胞の出現についても同様の違いを示した。この現象は本実験モデルでの、生物学的な特徴を示していると考えられ、同じ骨膜を含む組織であっても、生体側が示す反応が環境によって異なることを示していると思われた。本実験モデルについてはこのような埋植環境を考慮した分析が必要であることが明らかになった。また長期経過で形成骨量の減少がみられたがシートそのものが分解せず大部分残っていることが影響している可能性がある。以上の結果について、論文としてまとめており、公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの実験結果については重要な経過に関するデータについては公表できるものと考えているが、一部、感染が疑われる症例があり、エラーバーの大きい群については追加実験にて確認を行いたいと考え、公表が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況でも述べた通り、一部の実験群については、エラーバーを小さくすることを想定して追加実験を行う。結果の流れに大きく影響しないと思われるが、感染の経過が疑われた例については再実験を行って、確認をする。早急に結果を出して今年度は論文および学会での公表までを行う予定である。
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Causes of Carryover |
論文として公表を予定していたが、感染が疑われエラーバーの大きい群については部分的に追加実験を行って確認をすることを計画したため。
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