2019 Fiscal Year Annual Research Report
The development of supramolecular polyrotaxane-based architectures enhancing growth factor activity for bone regeneration.
Project/Area Number |
17K11901
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
山口 聰 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 非常勤講師 (00280628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由井 伸彦 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70182665)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨再生 / ポリロタキサン / ポリカルボン酸 / ポリグルタミン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
超分子ポリロタキサン(PRX)の骨再生医療への応用を目指し以下の研究を行った。 (BMP2/ポリカルボン酸静電複合体とその骨分化誘導能) 我々はこれまでに硫酸化PRX/BMP2複合体はBMP2単体に比べより強力に骨分化誘導能、骨再生能を促進する事を報告してきた。そこで本研究では臨床応用に近付くため硫酸化PRXゲル作成を試みてきた。しかし、硫酸化PRXゲルは靭性に問題があり、脆いために臨床応用するには操作性に劣ると考えた。この脆さはPRXが架橋結合する際の硫酸基の反応性の弱さにあると考えられる。PRX/BMP2複合体の強力な骨再生能を生かすべく本年度は硫酸基に変わるアニオン性修飾基としてポリカルボン酸に着目し研究を行った。 4種類のポリカルボン酸(ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸)を用いた。4種類いずれもBMP2と静電複合体を形成できる事が確認された。そこでこの4種類の複合体とMC3T3-E1細胞を用いてin vitroでの実験を行った。いずれれの複合体にも細胞毒性は見られなかった。次に骨分化誘導能の指標としてアルカリフォスファターゼ活性を測定した。4種類いずれの複合体もBMP2単体に比べ有意に高い活性を誘導した。4種類の中ではポリグルタミン酸が最も高い活性を示した。さらにMC3T3-E1細胞における石灰化能をアリザリレッド染色にて検討した。BMP2単体に比べポリグルタミン酸が有意に高い石灰化能を示した。以上の結果よりポリカルボン酸、なかでもポリグルタミン酸はBMP2活性を亢進する機能を有する事が判明し、BMP2活性亢進型PRXゲルへの応用が期待される。
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Remarks |
東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 有機生体材料学分野 www.tmd.ac.jp/org/index.html
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Research Products
(6 results)