2017 Fiscal Year Research-status Report
Hif1αの役割解明に基づくiPS細胞由来歯性上皮細胞への新規分化誘導方法の確立
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17K11928
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 倫子 東北大学, 大学病院, 助教 (80746818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 照子 東北大学, 歯学研究科, 名誉教授 (00127250)
竹下 信郎 東北大学, 歯学研究科, 助教 (50431515)
関 大輔 東北大学, 歯学研究科, 助教 (90758442)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Hif1α / 歯性上皮細胞 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科領域において、種々の疾病により失われた歯、歯周組織、および顎骨の再生医療実現に向けた研究が活発に進められている。再生医療を実現するためには、良質で安全な細胞を十分量準備するための技術開発が必要である。近年、山中らが樹立したiPS細胞は、歯の再生医療実現に向けた細胞シーズとして期待されている。歯の発生は、歯性上皮および間葉細胞の相互作用により生じる。そのため、再生歯の発生を実現するには、まず、iPS細胞由来歯性上皮および間葉細胞の誘導方法を確立しなければならない。しかしながら、他種細胞の混入、分化誘導効率、癌化、および細胞のheterogeneity等の解決すべき問題が残されており、臨床応用に問題のないiPS細胞由来歯性上皮細胞の分化誘導は未だ確立されていない。本研究では、これらの問題点を改善するためにiPS細胞から歯性上皮細胞への新規分化誘導方法の開発を行う。申請者らは、胎生マウス歯胚上皮組織にHif1αが発現することを確認したため、本研究計画として、歯の発生過程におけるHif1αの発現と機能の解析を行う。さらに、Hif1αを含めた歯の発生に必要な因子をiPS細胞に遺伝子導入することにより歯性上皮細胞を分化誘導する。本年度は、歯の発生過程におけるHif1αの発現と機能の解析を行った。野生型マウス胎仔から臼歯歯胚を含む組織を採取し、組織切片を作製し、免疫組織化学染色にてHif1αの発現解析を行った。さらに、野生型マウス胎仔から下顎臼歯歯胚を摘出し、Hif1α誘導剤とともに器官培養を行った後に、歯胚を位相差顕微鏡にて最大長径、幅径、歯冠長の形態計測を行った。さらに、HE染色による組織学的解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
歯の発生過程におけるHif1αの発現と機能の解析を行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
歯の発生過程におけるHif1αの発現と機能の解析を継続的に行い、また、iPS細胞由来角化細胞にHif1αを含めた歯の発生に必要な因子を遺伝子導入することによりiPS細胞由来歯性上皮細胞を樹立する。
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Research Products
(1 results)