2019 Fiscal Year Research-status Report
歯の移動による骨改造現象におけるヘッジホッグ応答性転写因子Gli1の機能の解明
Project/Area Number |
17K11932
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大久保 和美 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10396715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡安 麻里 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10610941)
大庭 伸介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20466733)
西條 英人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80372390)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歯科矯正学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、ゲノムワイド解析によるGli1下流遺伝子の同定解析を進めた。バイオインフォマティクス解析により、骨形成や骨吸収、骨・軟骨系細胞の増殖および生存などに関わっていると考えられるGli1標的遺伝子候補を同定した。具体的には、以下の2つのデータを用いた統合解析を行った 1.前年度行ったGli1クロマチン免疫沈降sequencing(ChIP-seq)解析で得られたGli1-DNA結合プロファイル用いて、cisgenomeパッケージを用いた解析によりGli1結合領域から最も近い転写開始点を有する遺伝子をGli1の標的遺伝子と想定し、Gli1標的遺伝子リストを作成した。 2.前年度行った野生型およびGli1ノックアウト細胞を用いた解析により、Gli1遺伝子欠損により有意に発現が減少した遺伝子群を、Gli1発現依存的遺伝子として遺伝子リストを作成した。 Whitehead BaRC public toolsを用いて、上記2つの遺伝子リストの統合解析を行い、両リストで共通な遺伝子群をGli1標的遺伝子とした。この中には、転写因子やシグナル制御因子が含まれており、これらの因子が、骨形成や骨吸収、骨・軟骨系細胞の増殖および生存に関わる可能性が認められた。そこで、これらの候補遺伝子の機能を検証する目的で、各遺伝子のレンチウイルス発現ベクター(pLVSIN-CMVベクター)あるいはsiRNAベクター(pLKOベクター)の作成を開始した。さらに、Gli1+/-マウス・Hh作動薬投与マウスの実験的歯の移動モデルを用いた歯科矯正学的・分子生物学的評価のための検証をはじめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度の自身(研究代表者)の出産に伴い、産前産後休暇を取得させていただいたため
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、当初の計画に従って進める予定である
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Causes of Carryover |
2018年度の自身(研究代表者)の出産に伴い産前産後休暇を取得させていただいたことにより、研究計画に遅れを生じたため期間延長による計画遂行を目指すこととなった
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Research Products
(2 results)