2017 Fiscal Year Research-status Report
Mechanosensitive microRNAによる下顎頭軟骨細胞の分化制御
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17K11941
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
星 健治 九州大学, 大学病院, 助教 (90569964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 一郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (70241643)
野村 俊介 九州大学, 歯学研究院, 助教 (60710994)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 下顎頭軟骨 / 間葉系幹細胞 / microRNA / メカニカルストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、マウス下顎頭原基由来の間葉系幹細胞を用いた実験系を開始する前の予備実験として、マウス軟骨前駆細胞株であるATDC5を用いた培養や遺伝子導入の条件を検討した。 軟骨器質の形成を評価するために高密度滴状培養(マイクロマスカルチャー)を行うこととした。Ⅱ型コラーゲン遺伝子の発現が上昇する培養条件を検討し、細胞密度を2.0×107個/mlとし、培養期間は8日間必要であることが分かった。また培養に際して、Insulin-Transferrin-Selenium混合物(ITS)の添加は、軟骨器質形成のために必須であった。ITS非添加群では、アルシアンブルー染色を用いた検討からも、軟骨器質産生が培養期間を通し増加しなかった。 次にリポフェクション法によるmicroRNAs(miRNAs)の導入条件を検討した。導入前の培養における細胞密度を幾通りか設け、導入効率を検討した。その結果、5.0×104個/mlで培養を開始し、翌日よりリポフェクション法による導入を開始、その後、2日間の導入により高率に導入できることが分かった。 以上の培養条件のもと、ATDC5に対しmiRNAsの導入を行うこととした。先行研究におけるマイクロアレイ法による検討から得られたmechanosensitive miRNAsの候補である5種類のmiRNAsの導入を行うこととした。前述のリポフェクション法による導入条件のもと、5種類のmiRNAs、およびnegative control siRNAの導入を行う計6つの群、さらに導入を行わない群を設けた。遺伝子導入後のATDC5をそれぞれの条件群ごとに回収し、8日間マイクロマスカルチャーを行い、Ⅱ型コラーゲンの発現の変化をリアルタイムPCR法により検討した。その結果、5種類のうちの2種類を導入した群で、他の群に比べⅡ型コラーゲン遺伝子の発現量が減少した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの細胞株を用いた検討結果を、下顎頭軟骨原基由来の間葉系幹細胞へ移行させる際、条件の再検討が一部必要となる可能性が十分考えられる。しかし、これまでの検討において、細胞培養やリポフェクション法の手技は習得できており、また、先行研究において下顎頭軟骨原基由来の間葉系幹細胞を多く取り扱った経験もある。よって、これまでの検討結果を、今後扱う初代培養細胞へ移行させることは、さほど難しくはないと考えている。よって、今後、計画に沿って研究課題を遂行することができると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス下顎頭軟骨原基由来の間葉系幹細胞に対するmiRNAsの導入を行う。導入した細胞を用いてマイクロマスカルチャーを行い、この時の軟骨分化の変化を検討する。導入は前年度の検討結果を踏まえ、miR-134およびmiR-145の導入を中心に検討する予定である。 さらに、下顎頭軟骨原基におけるmiRNAsの定量的・定性的検討をリアルタイムPCR法やin situ hybridization法により検討する予定である。 下顎頭軟骨原基由来の間葉系幹細胞を用いたメカニカルストレス負荷培養も行う予定である。ストレスの大きさや負荷時間などの培養条件の検討より進める予定である。
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Causes of Carryover |
メカニカルストレス負荷培養系の確立を次年度へ持ち越したため、次年度使用額が生じた。miRNAsの導入条件の検討など当初計画していた点、および次年度に計画していた導入細胞における機能解析の一部を初年度に行うことができた。生じた次年度使用額は、当初初年度に行うよう計画していたメカニカルストレス負荷培養系の検討に充てる予定である。
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Research Products
(2 results)